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主夫(婦)こそがパラレルキャリア |家事育児から広げるキャリア #02

主夫(婦)こそがパラレルキャリア |家事育児から広げるキャリア #02
2021年10月27日

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前回は主夫(婦)業がキャリアであることと、その理由をお伝えしました。今回のテーマはパラレルキャリア。パラレルキャリアはP.F.ドラッカーの著書によると、本業を持ちながら第二のキャリアを築くことと定義されています。副業は金銭的な報酬を得ることが目的の場合が多いですが、パラレルキャリアはそれに限りません。無報酬や持ち出しでも、自分自身のスキルアップや夢の実現につながる活動はパラレルキャリアに含まれるのです。

こんにちは。元専業主夫、現マジックパパの和田のりあきです。ここからは前回同様、主夫(婦)の記述を主夫で統一します。

無報酬や持ち出しでの活動なんて趣味じゃないか、とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。でも趣味から夢を実現したり社会貢献をされたりしている方はたくさんいらっしゃいます。

無報酬で働いている主夫(婦)だからこそパラレルキャリアを実行しやすいのです。

和田のりあき さん|マジックパパ代表

「子どもがワクワクする大人になる!」が合言葉。小四からマジックを独学。学生時代にはマジック道具の実演販売アルバイトでNo1の売り上げを記録。TVプロダクションに就職し報道カメラマンに。和歌山毒物カレー事件などで密着取材をする。子どもの誕生をきっかけに主夫になり2人娘を育てる。保育士資格を取得し、NPO法人ファザーリング・ジャパン関西理事長、保育園園長を経てマジックパパを起業。10年間で500回の子育て講座やイベントを開催。 和田さんプロフィール

波多楽くん
波多楽くん

キャリアノヒント特別連載。マジックパパ代表の和田のりあきさんの「家事育児から広げるキャリア」第2回目です♪

無償の家事はパラレルキャリアのスタート地点

主夫が日々無償で行っている家事。これがパラレルキャリアの一つ目のキャリア構築です。

世の中には家事のスキルを求めていらっしゃる方は数多い。あまりにも当たり前に毎日こなしていることなので、主夫本人は気づきにくいのかもしれません。

家事代行の派遣業や、家事代行のマッチングサービスを通して、家事のスキルを他人の役に立てることができます。

私もコロナの影響で本業の活動件数が減ったとき、家事代行マッチングサービス『タスカジ』に登録して、一定の仕事と収入を得ることができました。私は家事の中で料理は苦手です。なので比較的得意で日々苦にならない掃除と整理収納を主に請け負いました。

そうなんです。苦手な家事は無理に仕事にしなくていい。得意な家事があるのならそれを人のために活かせるのが家事代行のいいところ。

日々の掃除が仕事になり、人に喜んでいただけることは驚きでした。日々の家事こそ主夫の最初のキャリアです。

本業をこなしながらキャリアを試す

日々の家事を第一のキャリア、本業としましょう。自宅での家事は無償ですがパラレルキャリアは無償の活動も含まれるのでこの定義でいいのです。

では、第二のパラレルキャリアはどのように選べばいいのでしょうか。

選択肢を並べれば無限にありますが、選び方は難しくはありません。自分が好きなこと、自分が得意なこと、そして現在の自分が手を伸ばしやすい活動から選べばいいのです。

即収入を得ることが目的の副業ならば、自分の好きなことから選ぶのは難しいです。しかし、長い目で見れば将来何が役に立つのかなんてことはわかりません。

2年前に誰がコロナ禍を予想していたでしょうか。自分と家族の生活がどうなるかも、将来の社会で何が必要とされるかも予測はできません。

前回書いた地域やNPOでのボランティア活動もいい。もっと小さくパパ友ママ友同士での子どもの預かり合いや家事の助け合いでもいいかもしれません。

個人的な趣味のクラフト制作やブログに文章を書き続けることも立派なパラレルキャリアです。

主夫業の利点の一つは、子どもの成長に従って自分が使える時間が増えていくところです。子どもが小さいうちは育児の無理のない範囲で試し始めてみる。

それが自分にあっていそうなら徐々にそのキャリアを伸ばしていくこともできます。

勉強するのもパラレルキャリア

私は子どもが小さいうちに家事育児とアルバイトの合間を利用して、保育士資格を取りました。大手の通信講座に申し込み、毎日1時間勉強をする時間を決めて実行し、2年と2ヶ月で国家試験に合格しました。

なぜ保育士資格を取得しようと思ったのか。それは子どもを保育園に預けてアルバイトをしながら、子どもが大きくなってからの先の自分をぼんやりと考えていたときでした。

ふと子ども関係の仕事に就きたいという考えが浮かんだのです。前職のテレビ番組制作とは全く違うキャリア。

当時の私の頭の中では子ども関係の仕事といえば保育士資格しか思い浮かばなかったので、とりあえず通信講座に申し込んでみたのです。

これは無償どころか持ち出しです。しかし、お金を払って取得した保育士資格は合格から10年後、小規模保育園の園長の打診をいただき、そこでの仕事に活かされることになります。

人生何があるかわかりません。 持ち出しで勉強をして知識を得たり資格を取得したりすることもパラレルキャリアのひとつ。

私が保育士資格を取得した15年前に比べればはるかに、資格取得などの情報がネット上に充実している現在です。有償の通信講座に申し込まなくても、ネットで情報を得つつ教科書で勉強するだけでも資格を取りやすい状況になっています。

主夫(婦)業こそがパラレルキャリアにぴったり

私と同様のことを全ての人にお勧めするわけではありません。個人の性格や得意不得意は全然違うからです。

主夫(婦)が様々なことを試すことができるのは、パートナーが収入を得ているからという前提があります。

それぞれの家庭によって使える時間やお金の額は違いますし、パートナーの考え方も様々です。それでも主夫(婦)は工夫次第でフルタイムで働いている立場よりも無償でキャリアを試しやすいという強みがある、と私は考えています。

主夫(婦)のみなさん、小さなことからで構いません。様々なキャリアを試してみませんか。

そして主夫(婦)のパートナーさんへ。

現在は無償や持ち出しばかりかもしれない、趣味にしか見えない活動が将来に花咲くかもしれません。ぜひ主夫(婦)のパラレルキャリアを応援してください。

波多楽くん
波多楽くん

次回のテーマは「NPOと地域活動で学ぶ人間関係」。お楽しみに♪