これから働き方はどう変わるのか?|『パーソナル・トランスフォーメーション』(オモシゴ@オンラインより)

2021年3月26日
キャリアのヒント

新型コロナウィルスの感染拡大によって、これまでの「当たり前」が大きく変わっています。

将来を予測することはますます難しく、テレワークの導入やデジタル化の推進など、働き方にも変化が求められる中、これから先の目標を見失ってしまうこともあるかもしれません。

そこで今回は、コロナ禍による働き方や転職市場の動向を知り、個人として働き方に向き合うための方法を考えてみたいと思います。

新型コロナによって働き方はどう変わったか

新型コロナ第3波による感染拡大期におけるテレワークの実態・課題を定量的に把握することを目的に、株式会社パーソル総合研究所が2万人規模の調査を実施しています。

まずはこの調査結果をもとに、働き方の現状をみていきたいと思います。

テレワーク実施率

・正社員:24.7%
・非正規雇用:15.8%
※全国平均

雇用形態別の実施率では、正社員とパート・アルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規雇用とで8.9ポイントの差となっています。

企業規模別(従業員数別)では、1万人以上の企業では45.0%と高い割合で実施されていますが、100人未満では13.1%と低い割合になり、その差は約3.4倍に広がります。さらに業種別では「情報通信業」が最も高く55.7%という状況です。

テレワークの導入は進んでいますが、雇用形態や企業規模・業種によって実施状況にばらつきがあることがわかります。

テレワークの効果

コロナ収束後も78.6%がテレワークの継続を希望しています。男女ともに30代が最も継続希望率が高いことが特徴です。

テレワークの不安についても全体的に減少傾向となっており、テレワークに慣れてきたことで、課題が解決される傾向にあると考えられています。

しかし、「労働時間が長くなりがちだ」という意見が増加していることから、テレワークによる長時間労働が指摘されています。さらに若い世代ほど不安を抱えている傾向があります。

今後のテレワーク方針

テレワークの不安も課題も全体的に減少傾向にある中で、テレワークを継続する上では、現場のマネジメントや組織運営にまだまだ工夫の余地は残っています。

テレワーク方針では、ワクチンが普及した後は3割強の企業が「原則、全員出社にする予定だ」と回答しています。

企業としてはテレワークによる不安や課題に対処しながら、ワクチンが普及した後のテレワーク方針や社内制度・施策の検討が求められています。

働き方や職場のあり方

株式会社フューチャーセッションズが実施した「ウィズ/アフターコロナの働き方・ワークプレイスに関するアンケート」では、新型コロナにより働き方の「自律性」が高まった反面、「人との出会いやつながり」が悪くなったという回答が多数を占めています。

個人的な空間よりも「人との関係性構築や協創のための役割や価値を発揮すること」がオフィスなどのリアルワークプレイスでは重要になると捉えています。

今後もリモートワークは広がると予想されるため、多様な働き方と価値観を認め合う組織文化の育成はますます重要になってくるのではないでしょうか。

出典

パーソル総合研究所「第四回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」
株式会社フューチャーセッションズ「ウィズ/アフターコロナの働き方・ワークプレイスに関するアンケート」

2020年の転職市場の状況とこれから

厚生労働省から一般職業紹介状況が毎月公表されています。

求人数の変化

2021年1月の新規求人は前年同月と比較すると11.6%減、産業別では、建設業(11.9%増)で増加となり、宿泊業,飲食サービス業(37.5%減)、生活関連サービス業,娯楽業(26.2%減)、卸売業,小売業(17.2%減)、情報通信業(16.3%減)、学術研究,専門・技術サービス業(12.2%減)などで減少となっています。

都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、就業地別では、最高は福井県の1.64倍、最低は沖縄県の0.77倍、受理地別では、最高は福井県の1.57倍、最低は沖縄県の0.71倍。

2020年全体でみると有効求人倍率は落ち込んだものの1倍を超える状況が続いています。

一般職業紹介状況(令和3年1月分)について(厚生労働省)

企業の採用活動

リクルートエージェントが実施した2020年6月時点の採用活動調査では、緊急事態宣言後も採用活動を継続または一度停止したが再開した企業の合計は約8割にのぼっています。

コロナ禍でも戦略的な人材採用は止まらない傾向にあります。求める領域の経験者や即戦力となるエンジニアなど短期間で個人成果が求められる人材、次世代リーダー層など中長期で事業変革を担う人材の採用はコロナ禍も継続すると予想されています。

安全配慮を目的にはじまったWeb面接の体制の有無が企業の採用力に大きく影響するようになりました。

「面接日程調整」「選考リードタイム短縮」「現場担当者の移動省力化」「リラックスした対話」「遠方でも面接可能」など、企業・個人の双方においてWEB面接が浸透しています。

個人の転職に対する意識

転職を検討中もしくは活動中の方の中でコロナ禍で将来のキャリアについて見つめ直したという方は、58.8%にのぼっています(2020年8月7日~10日調査)。

これからもテレワーク環境が浸透していくと予想される中で、キャリアオーナーシップや自身の意思で働き方を決めたいという個人は増えていくでしょう。

このようなひとり一人の自立性や貢献意欲をどのように引き出していくか、これまでの採用とは異なる視点で採用活動を進めることが企業には求められています。

出典

一般職業紹介状況(令和3年1月分)について(厚生労働省)
リクルートエージェント

これから変化にどう立ち向かえば良いか

個人としてこの変化にどう立ち向かえば良いのか。過去の状態に戻るまでじっと待つべきなのか?

ここで、先月(2021年2月26日)久しぶりに開催したオモシゴ@オンラインの内容を共有します。コロナ禍の中では対面での座談会形式のイベントの開催は難しいため、オンラインでの開催となりました。

テーマは「パーソナル・トランスフォーメーション」。

本田直之氏の著書「パーソナル・トランスフォーメーション」を題材に、前半は、本の内容をシェア、後半(30分程度)は参加者どうしで自由に気楽に意見交換する時間となります。

パーソナル・トランスフォーメーションとは?

トランスフォーメーション【transformation】は変形・変化・変質・変換を意味する言葉です。最近ではニュースなどで「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という文字を目にする機会も多くなっています。

本の冒頭では、アフターコロナ時代にはまだ正解がなく、だからといってじっとしていることが最も危険だとして、これからの1、2年が人生に大きな影響を与える時期として自分自身のあり方すべてを見直すことが大切だと述べられています。

世の中の変化に先取りしたり、いち早く対応したり、これをチャンスに変えてしまった会社があるわけですが、実はこれは個人でも同じです。世の中や社会、さらには会社が変わってしまっているのに、個人が変わらなくていいはずがない。
もっといえば、コロナがやってきて、これまでの常識がどんどん破壊され、ゼロリセット化されています。まだ正解がないのです。まったくのゼロからヨーイドンの新しい競争がスタートしているのです。

『なぜ今、『パーソナル・トランスフォーメーション(PX)』なのか?』本田直之 note

働き方を考える5つのキーワード

オモシゴ@オンラインでは本の中から私が気になったキーワードを5つ共有しました。私が個人的に気になった言葉なので、読む人によってはまた違った気づきを得られることでしょう。

「オンライン」

多くの人がオンライン/デジタルを活用している。便利・ゆとり・変化など、オンラインの優位性が明らかになっている。

「踏み出す」

新しいことを始めた人・元に戻るの待っている人がいるなど、人それぞれだが、踏み出さないと何も得られない。

「オープンな評価」

オンラインアシスタントサービスや、タイミー、UberEATSなどの自由で新しい働き方が広が理、組織を離れオープンな場で評価される社会が訪れている。

「個人のブランド」

複業をするにしても、ボランティアするにしても、転職や起業をするにしても、個人としてのブランドがしっかりあるということは大きな魅力になる。

「選択」

新型コロナにより制限が必要となり、収入が減ることもあるが、本当に必要なことを見直すことができた。それは節約ではなく自分の意思で選択できたということ。

最後に、正解がなく先行きが不透明ないまのコロナ禍では、まずベータ版を試すことを勧めています。

ベータ版とは正式版をリリース(公開)する前のサンプル版のようなもので、不完全だが実験用に提供することを指します。100点を目指して作りこむのではなく、実際に世の中に出しユーザーに利用してもらいフィードバックをもらい改良を重ねていきます。

オモシゴ@オンラインを手探りで再開したタイミング。偶然ですが、テーマとしてはちょうど良い本を選んだよう思います。

まとめ

オモシゴカフェは参加者同士が自由に気楽に、働き方について意見を交わす場として運営しています。

昨年(2020年)は何度かオンラインでオモシゴカフェを開催しましたが、運営の勝手が異なり対話を育むことに難しさを感じ、なかなか開催することができませんでした。

イベントツールやテレビ会議システムなど、オンラインでも簡単に開催できるようになっているはずなのに、活動できていないのは、コロナが原因ではなく自分自身の問題だったと思います。

これからの働き方について変化の流れを読もうと外から眺めるのではなく、まずは実験と捉え変化の中に飛び込んでしまうほうが迷いや悩みの解消には早いのだと思います。