多様な働き方が求められる理由|ニューノーマル時代に訪れる変化と企業のメリット

2021年3月12日
働き方コラム
多様な働き方はなぜ求められるのか

生涯一つの会社で働き続けるという常識は崩れつつあります。

今では転職は当たり前になり、クラウドソーシングなどで仕事を得ることができるようになりました。

正社員として働くことがまだ一般的ですが、新型コロナによりデジタル化が加速したことで、働く環境や働き方は大きく変化しています。

すでに多くの方がそれぞれの事情や状況に合わせた働き方の必要性を感じているかもしれません。そこで今回は、いま求められる「多様な働き方」について解説します。

多様な働き方が推奨される背景

「多様な働き方」というのは、誰もが自由に無理なく自身の生活スタイルに合わせた働き方を指します。

日本国内では女性の社会参画が重視されていますが、これも多様な働き方の実現のための動きだと言えるでしょう。では、なぜ多様な働き方が推奨されているのでしょうか。

少子高齢化と労働人口の減少

多様な働き方が推奨される背景としてまず挙げられるのが、日本の労働人口の不足です。

日本はITや自動車生産などさまざまな分野において先進的な活動で経済成長を遂げてきましたが、一方で、他の国と比べても急速に少子高齢化が進んでいます。

総務省の調査によると、生産年齢人口は1995年をピークに、総人口も2008年をピークに減少に転じています。

参考:総務省|平成29年版 情報通信白書|期待される労働市場の底上げ

さらに少子高齢化と合わせて、1947年~49年生まれの団塊の世代の定年退職などによる労働市場からの退出が、人手不足感を高めています。

労働人口の減少により経済成長の鈍化が懸念されており、人手不足によって倒産する企業が相次ぐと、日本経済は大きなダメージを受ける可能性があります。

そのため、労働人口不足を解消するために効果的とされる「多様な働き方」が推奨されています。

働き方改革の推進

多様な働き方を推奨する動きとして、令和から本格的に始動した「働き方改革」が挙げられます。

働き方改革とは、働く人がそれぞれの事情に応じた多様で柔軟な働き方を自ら選択できるようにするための改革です。「働きたくても働けない方の社会参加」・「雇用格差の是正」・「残業をはじめとした労働環境の改善」などを目的としています。

今まで定年退職し、年金暮らしをしていくのが普通であった高齢者の積極的な社会活動を促すとともに、従業員の生産性を向上させるための労働環境の見直しは、まさに多様な働き方の実現を目指した取り組みだと言えるでしょう。

なぜ組織は多様な働き方を求めるのか?

人手不足に陥入れは、当然ながら組織・企業が倒産する可能性は高まります。

労働人口の減少による根本的な人手不足を回避するためにも、多様な働き方を積極的に導入して人材を確保するなど、多様な働き方の実現は、企業にとって多くのメリットがあります。

生産性の向上

多様な働き方を実現するうえで得られるメリットとして挙げられるのが、「生産性の向上」です。

多様な働き方では、雇用する労働者の幅を広げると同時に、長時間労働の解消や給与の見直しといった労働環境の改善も目的としています。

過酷な労働環境の是正は従業員の健康面のリスクを軽減し、生活にゆとりが生まれることで、仕事に対するモチベーションの向上にも期待できます。

国際的な面でも日本の生産性の低さは問題とされており、多様な働き方の導入により、誰もが働きやすい環境を構築することで、生産性の向上が期待できます。

組織のイメージアップに繋がる

多様な働き方を導入している組織では、企業イメージの向上に期待できます。

長時間労働が当たり前と言われる組織か、従業員の働き方を大切に考える組織、どちらの方が「良い組織」と捉えられるでしょうか。

人によって多少答えは異なるかもしれませんが、多くの方は後者の組織の方が良い印象を抱くでしょう。従業員が働きやすい環境構築に取り組み、積極的に多様な働き方を導入することで、組織としてのイメージアップが図れます。

企業イメージが向上することで、求人への応募数の増加などにも期待できるため、結果として人手不足を回避することに繋がります。

多様な働き方が広まることによって生じる変化

ここからは多様な働き方によって具体的にどのような影響があるのかを、「職場環境」「40~50代への影響」に分けて解説していきます。

職場環境の変化

自由な働き方が定着することで、ひとつの職場でもさまざまな雇用形態で働く人が増えていくでしょう。皆がオフィスに集まり、決まった時間就業するというスタイルはすでに変化しています。

特にコロナ禍により制限を受ける中、大手企業を中心にそれぞれの事情に合わせて働ける環境づくりが急速に進んでいます。時差出勤やテレワークを取り入れ、従業員が柔軟に働ける環境を整える企業が増加しています。

しかし、中小企業では、制度や設備面で急速な変化に対応できず、従来の働き方を続けている企業もたくさんあります。多様な働き方を導入するメリットは理解していても、それぞれの職場ごとにクリアしなければならない課題があります。

企業/個人ともに、過去のやり方に固執せず、まずは新たな変化を受け入れ、できることから取り組む必要があるでしょう。

40~50代への影響

40~50代の方にとって、残業時間というのは一種の「やる気」だと感じている方も多いかもしれません。

残業をするのが当たり前という時代もありましたが、時代が進むにつれそういった考え方は徐々に廃れているのが現実です。働き方の変化に合わせて、仕事のやり方を変えていくことも重要になります。

また、40~50代の社員は「定年まであと少し」といった年齢ですが、多様な働き方が実現されてからはそういった立ち位置が変わる可能性もあります。

特に定年後も働きやすい社会となることで、定年後の経済面の不安がなくなることは、40~50代にとってメリットだと言えるでしょう。

まとめ

多様な働き方が必要となる背景は、労働人口の減少が大きく影響しています。

少子高齢化に伴う労働人口の減少は、経済成長を停滞させることに繋がるため、政府は「働き方改革」の推進に取り組んでいます。

企業側にもメリットは大きく、長時間労働や正社員と正社員以外の格差をなくす動きも進んでおり、今後も多様な働き方の導入は広がっていくでしょう。

自身のスタイルに合わせた働き方を選択できる環境が整いはじめていますが、選択肢が増えたということは自身のキャリアに責任を持つ必要があるとも言えます。

多様性の中で「自分らしさ」を見つけることも必要になっていくでしょう。