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フリーランスは「組み合わせ」|家事育児から広げるキャリア #05

フリーランスは「組み合わせ」|家事育児から広げるキャリア #05
2021年12月18日

世の中は「組み合わせ」でできている

2021年末の現在も沢山の映画やアニメ、ドラマ作品が大量に作り続けられています。しかし、オリジナルのストーリーはもう残っていないと言われて久しいです。

すでにほとんどのパターンは先人が出し尽くしていると。だから現在の全ての映画やアニメのストーリーは「組み合わせ」。

大ヒット映画シリーズの『スターウォーズ』も、去年の日本の大ヒット漫画(アニメ)『鬼滅の刃』も、そして最新の世界的大ヒットドラマ『イカゲーム』も、何かと何かの組み合わせ。でもそれが魅力的なオリジナル作品として、世界中から支持されているのです。

エンターテイメントも、企業の仕事も、そしてフリーランスの仕事も「組み合わせ」と捉えると作りやすいかもしれません。

和田のりあき さん|マジックパパ代表

「子どもがワクワクする大人になる!」が合言葉。小四からマジックを独学。学生時代にはマジック道具の実演販売アルバイトでNo1の売り上げを記録。TVプロダクションに就職し報道カメラマンに。和歌山毒物カレー事件などで密着取材をする。子どもの誕生をきっかけに主夫になり2人娘を育てる。保育士資格を取得し、NPO法人ファザーリング・ジャパン関西理事長、保育園園長を経てマジックパパを起業。10年間で500回の子育て講座やイベントを開催。 和田さんプロフィール

波多楽くん
波多楽くん

キャリアノヒント特別連載。マジックパパ代表の和田のりあきさん「家事育児から広げるキャリア」第5回目です♪

誰もがそのままで100万人に1人

教育改革の実践家として知られる藤原和博さんは、100人に1人の希少性を3ジャンルで組み合わせれば100万人に1人の存在になれるとおっしゃっています。

AIの台頭や一層のグローバル化、就活の地殻変動などの影響で到来する「仕事が消滅する時代」。本連載では、藤原和博氏の著書『10年後、君に仕事はあるのか?』の内容を…
diamond.jp

とてもわかりやすい例え話であり、誰にでも当てはまることだと思います。

藤田さんは1ジャンルに集中して成果を上げてから次のジャンルでまた成果を上げる。それを繰り返すことで希少な存在になれると語られています。

しかし、この原稿では今から成果を上げるのではなく、自分の過去の経験をそのまま活かすという形での組み合わせをご提案します。誰もが、数十年生きているなかで自然と複数のジャンルの組み合わせを持っているはずだからです。そのジャンルは自分だけのものです。

ここからは私自身の「組み合わせ」が個人の仕事になった例を書きます。

テレビカメラマン×主夫

私は元々、テレビカメラマンをしていました。テレビカメラマンを辞めて主夫になりご近所の地域活動、市民活動に参加しました。

今年(2021年)の9月に地元の市民活動センターから依頼がありました。それは市民活動センターのイベントを動画撮影してほしいというもの。私に依頼した理由は3つ。

一つ目は市民活動を通してセンターのスタッフと知り合いだったこと。元テレビカメラマンであったこと。そして最後は「和田さんなら(市民活動の)イベントの意義を知った上で撮影してくださるだろう」ということでした。

正直に書きますが、報酬は安い。プロのテレビカメラマンが受け取る報酬には及びません。それでも、単にテレビカメラマンであっただけではこなかった依頼です。

「自分」に依頼をしてくださったこと、そして地元という自分のフィールドで担当した撮影はとても楽しかったです。市民活動センターのイベント撮影はその後も継続的に依頼くださっています。

パパ×保育士×趣味の手品

私の現在のメインの肩書きは「マジックパパ」です。

2年前の2019年から個人事業主として活動を介しました。マジックパパのきっかけははるか昔、独立しての活動開始よりもさらに15年前、娘が通い始めた保育園で出来ました。

右も左もわからずに保育園に通い始めた1年目。右も左もわからずに参加した初めての保護者会。そこで保護者会役員のクジに「当たり」ました。

全く何もわかっていないのに、保護者会主催のイベント「夕涼み会」の企画を考える保護者会議で「私、手品ができます」とおっちょこちょいにも手を挙げたのです。

もちろん無償のマジックショー。趣味の延長のつもりでした。

娘が通っていた保育園での親子向けマジックショーがマジックパパのはじまりです。

まさかそれが17年後の現在、自分の稼ぎの中心になっていようとは。これが稼ぎになったのはもう一つの組み合わせ、保育士があったからです。

保育士資格をとって保育園園長の経験を経たおかげで、単なるマジシャンじゃない、子育てや親子コミュニケーションの専門家としての希少性を手に入れることができたのです。

私の組み合わせは、世間的にはレアなものに見えるかもしれません。しかし、それがレアなものでなくても、誰もが自分のもっているものを複数組み合わせることで、独自の仕事を作れます。

それはこの原稿が証明しています。

「得意」と「好き」を仕事に活かす

この原稿の書き出しは難航しました。自分はいくつもの組み合わせを持っていて、それを活かしている。でもこれを一般化してお伝えするにはどう書けばいいのか。

うんうんと唸りながら考えていたところ、この「組み合わせ」を思いつきました。

その瞬間から筆が走り出しました。

私は映像が好きでストーリーが好きで、その組み合わせで作られた映画とアニメというジャンルが大好きなのです。

映画とアニメが好き、なんて人は全く珍しくない。というかむしろ多数派でしょう。でも自分の好きなジャンルと、この原稿のテーマの仕事を組み合わせて書き出したのがこの原稿です。

誰にでもオリジナルの「組み合わせ」で仕事は作れる。

組み合わせの材料は何も得意なことだけとは限りません。得意じゃなくて単なる「好き」からでも組み合わせはつくれるのです。

そして、組み合わせで作った仕事をさらに組み合わせて生きている。

これこそが「キャリア」だと私は考えます。

次回はいよいよ最終回。「得意」と「好き」を稼ぐためのキャリアに活かすアイディアをご紹介します。

波多楽くん
波多楽くん

最終回のテーマは「得意を活かす」です。お楽しみに♪