生産性を高めたいビジネスマン必読!!|『イシューからはじめよ』要約(名著まとめ)

生産性を高めたいビジネスマン必読!!|『イシューからはじめよ』要約(名著まとめ)
2022年6月3日

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「こんなに毎日頑張っているのに、仕事の評価が上がらない」「もっと仕事がデキるビジネスマンに成長したい」と感じたことはありませんか。

今回は、ロジカルシンキングの決定版とも言われている「イシューからはじめよ」を要約していきます。仕事がデキる人の考え方が分かれば、キャリアアップのチャンスも広がっていくでしょう。興味を持った人は、ぜひ読んでみてください。

「イシューからはじめよ」について

「イシューからはじめよ」は、2010年に英治出版から出版された、安宅和人氏によるビジネス書です。安宅和人氏は、東京大学大学院で生物化学を専攻し、卒業後はマッキンゼーに就職。そして、イエール大学の脳神経科学プログラムで学位を取得し、再びマッキンゼーに戻りました。その後は、ヤフーのCSOや、慶應義塾大学環境情報学部教授として活躍の場を広げていっています。

この本では、ずばり「仕事がデキる人」の考え方を知ることができます。

  • 残業までして仕事に取り組んでいるのに、納得のいく成果が出ない
  • 仕事の課題に、どう取り組んだらよいのか分からない
  • 仕事の効率が悪いと指摘されたことがある
  • 仕事で思うような成果が出せず、自信を持てない

もし、あなたがこの中にひとつでも当てはまるものがあれば、この本を手に取ってみてはいかがでしょうか。「イシューからはじめよ」では、仕事がデキる人に共通する能力、「問題を見極める力」「より良い解決策を考える力」について解説しています。

「イシュー」とは何か

タイトルにもなっている「イシュー」は、この本の中で最も重要なポイントです。「イシュー」とは何なのでしょうか?要約すると次のような内容になります。

「イシュー」が何か知ろう

英語での表記は「issue」で、「課題」や「問題点」などの意味を持っています。この本で使われている「イシュー」には、「本当に解決すべき、本質的な問題」といった意味合いが込められています。著者によると、解く価値のある問題は、実は全体のうちわずか1パーセントだけなのだそう。

仕事がデキる人は、この「イシュー」を見極められているのです。そのため、無駄な問題に、手間暇を取られることはありません。仕事の生産性が高く見えるのも、納得と言えるでしょう。反対に、仕事がデキない人は、「イシュー」をうまく見つけることができず、目先の問題に手あたり次第取り組んでしまいがちです。

「仕事で成果が思うように出せない」という悩みを持っている人の中には、思い当たることもあるのではないでしょうか。

価値のある仕事をするために

この本では、価値のある仕事をするために、「犬の道を行ってはいけない」と説いています。「犬の道」とは、いわゆる根性や努力によって仕事を進めていくことの例えです。「質より量」「数をこなす」といった方法では、価値のある仕事をすることはできません。

時間と労力の無駄になってしまうからです。そのために、著者は何よりもまず始めに、「イシュー」を見極めることを勧めています。そして、見極める上で、「イシュー度」と「解の質」の相関関係は重要なポイントなのです。「解の質」とは、どこまで明確な答えが出せているかの度合いのことを指しています。

当然、両方共高いものが、価値のある仕事だと言えます。そして、「解の質」よりも「イシュー度」の方に重点を置いているという点も、重要なポイントです。

この相関関係において、解の質は良くても、イシュー度が低いのが「犬の道」と言えます。生産性を上げていくためには、解の質は低くても、イシュー度の高いものを見極め、常に正確で高い成果を目指し続けるようにしましょう。

「イシュー」の見つけ方

良い「イシュー」を見極めるためには、いくつかの条件があります。

まず一つ目は、「本質的な選択肢であること」です。右か左なのか、〇か×なのか、といった結論に結び付かないものは、良い「イシュー」とは言えません。「イシュー」として掲げるべき課題が見つかったら、間違った方向に進まないよう、まずは本質的な問題であるかどうか、確認するようにしましょう。

二つ目には、「深い仮説があること」を条件に掲げています。深い仮説とは、「これまでの常識を覆し、世の中の新しい構造を説明できるようなもの」というものです。代表的なものとしては、地動説が挙げられますが、仕事においてここまでの常識を覆すものはないでしょう。しかしながら、今までの常識にとらわれていると、「イシュー」を見つけ出すキッカケを逃してしまうかもしれないため、注意が必要です。

最後に必要な条件は、「答えが出せること」です。他の条件をクリアしていたとしても、答えが出る「イシュー」でなければ、労力や時間を無駄に使ってしまうことになります。しっかり答えが出るものを、「イシュー」として掲げるようにしましょう。

そして、この本の中では「イシュー」を見つけ出すためのコツも紹介されています。簡単にまとめると、次のような内容です。

  • 一次情報に触れる
  • 常識や慣習など、基本情報を調べ、収集した一次情報と比べる
  • あえて集めすぎない、知りすぎないことも大切

また、ここには時間をかけず、ざっくりとでも構わないので、スピーディにまとめることが大切だと説明されています。

「解の質」の高め方

「イシュー」の次に重要な位置づけがされている「解の質」には、それを高めるためのポイントがあります。いくら「イシュー」を見極めることができても、「解の質」が低ければ、高い成果を上げることはできません。

仮説を立てることの重要性

「イシュー」を見極めることができたら、次はストーリーを立てていきます。何度も仮説を立て、検証を繰り返すことで、より良いものへ成長させていくことが可能です。

そのため、仮説は多少荒くても構いません。この作業には、むしろスピード性が求められます。つまり、この作業によって決断力を鍛えられるように。全体像を把握するスキルも磨けるでしょう。

言語化を行う

仮設を立てたら、次はそれを言語化する作業が待っています。このことは、特に、チームで仕事に取り組んでいる時に重要な役割を担ってくれます。言語化しないままでいると、認識のズレや誤解が生まれてしまうことも。

生産性が低下する要因にもなってしまいます。媒体は何でも構わないので、言語化して目に見える形に変化させておきましょう。

イシューを分析する

大きな問題である「イシュー」は、すぐに答えまで到達することが難しいです。そのため、まずは「サブイシュー」に分解していきましょう。そして、それぞれのサブイシューに対してストーリーラインを作っていきます。

すべてのサブイシューが解決できれば、大きなイシューも解決へと繋がっていきます。また、このストーリーラインを見やすくするために、絵コンテづくりをすることも大切です。

成功者の秘訣を取り入れてみよう

仕事がデキる秘訣を知らないまま過ごすか、それとも秘訣を学んで自分に活かすか。この本には、仕事がデキる人になるためのコツがギュッと凝縮されています。

ビジネス書には難しい内容のものも少なくありませんが、この本は分かりやすくまとめられているため、楽しみながら読み進めていけるでしょう。仕事のやり方を見つめ直したり、スキルアップを狙ったりする際に、「イシューからはじめよ」を参考にしてみてはいかがでしょうか。