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2030年問題!?社会を取り巻く環境と新たに生まれる業界とは?

2030年問題!?社会を取り巻く環境と新たに生まれる業界とは?
2022年2月6日

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日本は少子高齢化が進み、それに伴って介護や医療など社会インフラ職の不足や、若い世代の社会保険料の負担額の増加など様々な問題が指摘されています。

2030年にこれらの問題がどれだけ深刻になるかを示した示準が2030年問題。

そこでここでは、2030年頃にはどんな問題が起こるのか、2030年に向けてどんなことをすべきかなど、2030年問題について解説します。

2030年問題とは?

人口の21%以上が65歳以上の高齢者となっている状態を超高齢化社会と言い、日本は2010年に超高齢化社会を迎えました。今後さらに少子高齢化が進み、2030年には人口の3分の1に到達すると言われています。

また、大卒の割合、共働き家庭の増加の関係で晩婚化が進んでおり、それとともに初産の年齢の高齢化も進んでいます。加えて特に大都市圏は大卒主義が強くなっており、子供への教育費用の関係から一人っ子をあえて選ぶ家庭も少なくありません。このような理由で少子化も深刻です。

そして2030年問題はこのような高齢化、少子化により、国の人口のバランスが崩れ、社会保障が崩れていくことなど、2030年の日本に起こりうる問題すべてをまとめたもののことを言います。

2030年問題によってどんな問題が起こる?

2030年問題は少子高齢化によって生まれる様々な社会課題のことと解説しましたが、具体的にはどんな問題が起こるのでしょうか。

働き手の減少

日本は技術の進歩にともない、日々新しい職業・企業が登場しています。ただ、少子化により働き手は減る一方であり、どの企業も人手の確保に苦戦している状況です。特に働き手の不足が深刻なのが、介護職や医療職など高齢者の生活に関わる職業でしょう。

高齢者の数が増えるに伴い、医療サービスや介護サービスの需要の増加が考えられますが、サービスを提供する側の人数が少なく、サービス内容が手薄になったり、必要な医療サービスや介護サービスを受けられない人が出てきたりすることも考えられます。

社会保障制度の崩壊も問題視

日本の医療保険や年金制度は労働者が納める税金によって支えられています。

総務省の調査によると、2010年の生産労働人口は63.8%でしたが、2030年には58.1%まで下がると言われています。また、高齢者の医療費や年金は労働者3人ほどで1人を支えていると言われていましたが、2030年には2人ほどで1人を支えることになってしまう計算です。

加えて、日本は他の先進国と比べて賃金の上昇率も低いです。ただし、少子高齢化によって高齢者が増え、若者の社会保険料の負担が大きく鳴っている状況。

そのため、最低時給は多少上がっていても、社会保険料を考えると手取りは実質減っています。ただし物価は上がっているので、社会保険料を支払えない若者が増えるおそれもあります。

2030年問題によって需要が高くなる業種・職業

2030年問題にともない、どんな業種・職業の需要が高くなることが考えられるのでしょうか。2030年問題で起こりうる課題から考えられる、需要が上がる業種・職種を紹介します。

パイロット

飛行機のパイロットは狭き門で、目指す人が多いと思われがちですが、実は高齢化による人手不足などが懸念されている職業です。

航空業界は利用者の数が景気に左右される業界なので、不景気になると募集を止めることも少なくありません。実際にバブル崩壊後やリーマン・ショック後、その年の新卒募集を中止した航空会社はたくさんありました。

逆に景気が良い間は大量採用を行いますが、2030年に入るとバブル期に入社したベテランパイロットが定年を迎え、大量に退職します。

バブル崩壊以降日本には大量採用ができるような好景気だった時期が無いため、ベテランパイロットの大量退職後、人手不足が深刻に悩まされる航空会社が増えると考えられるでしょう。

エンジニア

世界規模でのIT技術の進歩だけでなく、深刻な労働人口の低下の解決のためにも、業務のIT化は必須です。

そこでIT化を進めるのに必要なソフトウェアなどの開発に携わるエンジニアは今後さらに需要が増えていくでしょう。

かつてエンジニアは情報系の大学や専門学校を卒業しないと目指せない職業でしたが、現在では未経験者を積極的に採用し、育成に力を入れている企業も増えています。

介護職

今後高齢者が増えていくにつれ、介護スタッフの需要は今以上に高くなっていくでしょう。介護職はただでさえ人手が足りていない状況ですが、今後さらにその人手不足が深刻になり、介護スタッフ1人あたりの高齢者の数が増えることから介護サービスの質の低下も懸念されています。

しかし、介護職は仕事内容に対する待遇の悪さから、3Kどころか5K、8Kとまで言われる大変な職業なイメージが定着してしまっています。

それに、高齢者からの暴力などの問題もあり、介護の現場では労働者の待遇改善、権利の保護が急務となっています。

農業

農家も高齢化が進んでおり、後継者不足に悩まされています。

休みが無い、独立しない限り利益が少ない、地方は不便などのイメージが定着してしまっているのが農家の難点。外国人労働者で人手不足を補っている農家も多いですが、外個人労働者の待遇が今問題視されていますし、コロナ禍で日本に入国できる外国人が減ってしまったので、外国人労働者頼みの状況にも限界が出始めています。

そのため、インターネットを用いたブランディングを行い農業に対するイメージを払拭するなどして、国内で人材を調達できるような工夫が必要でしょう。

2030年問題に向けて私たちがすべきこと

それでは、2030年問題に向けて、企業はどんな取り組みをすべきなのでしょうか。2030年問題に向けて主に人手不足の解消に繋がる対策を紹介していきます。

新しい働き方の推進

2030年問題で親の介護をしながら働く人が増えることが予測されます。また、地方出身で都市部で働いている人が介護を理由に地元に帰るとして退職してしまうことも考えられるでしょう。

介護を理由とする退職者を減らすには、会社側が介護と仕事を両立できる環境を整える必要があります。そこで男女問わず介護休暇を取得しやすい雰囲気を作ったり、リモートワークや時短勤務も選択肢として用意したりすると良いでしょう。

従業員の待遇の向上

どの企業も人手不足なので、今の日本は転職もしやすい状況です。そのため、待遇が悪い企業だとすぐに優秀な人材が離職してしまいます。

そこで従業員に定着してもらうためには従業員の待遇の向上が大切です。給与システムを見直し成果に応じて適切な金額の給料が支払われるようにする、福利厚生を整えて従業員の生活費の負担を減らすなど、従業員にとって魅力的な企業づくりに取り組みましょう。

まとめ

2020年代初頭の段階で日本の少子高齢化が深刻である状態なので、2030年にはさらに人手不足が悪化していくことが予測できます。

今の段階から企業は人手不足に対する対策が必要です。その取り組みとしては、福利厚生など今企業で働いている従業員が企業に対して愛着を持てる環境を整え、離職を防ぐことが大切になってきます。

離職率が低く従業員が生き生きと働いている企業には自然と人が集まります。ただし、人手不足と言っても希望の職業につけるとは限りません。

まずは今いる職場環境に目をむけスキルアップに取り組むなど、2030年問題に備えましょう。

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