「エッセンシャル思考」は、2014年に出版されたグレッグ・マキューンの著書。副題の通り、最小の時間で最大の成果を出す方法が書かれています。
がんばっているのに報われないのはなぜなのか、それを知って打開することで充実した人生を送るためのヒントが書かれています。
・推薦の言葉
グレッグ・マキューン. エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする (Japanese Edition) Kindle 版.
向上心はときに絶えざるプレッシャーとなってあなたを襲う。あれもこれも試したい、いいことは全部自分の生活に取り入れたい。だが、そんなやり方で人は進歩できない。何事も中途半端に終わるのがオチだ。この苦境を脱け出すための鍵は、人生を本質的要素だけに絞り込むこと。本書は、自分にとっての本質的要素を見つけ出す手がかりとなるだろう。
– ダニエル・ピンク(『モチベーション3・0』著者)
今回はグレッグ・マキューンの著書「エッセンシャル思考」を参考に、エッセンシャル思考について解説していきます。
エッセンシャル思考とは
「エッセンシャル思考」の著者グレッグ・マキューンは、シリコンバレーにあるコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。
エッセンシャル思考の考え方を広めるために世界中で講演や執筆を行うと同時に、アップルやグーグルなどの有名企業にアドバイスをしています。
エッセンシャルは英語で「本質的な」「絶対に欠くことのできない」といった意味。商業デザインの巨匠ディター・ラムスのデザインに対する考え方である「より少なく、しかしよりよく」はエッセンシャル思考を端的に表しています。
エッセンシャル思考は本当に重要なことを見極めて、集中的に実行するための方法論です。取捨選択の仕組みを作ることで、自動的にエッセンシャル思考ができるようになります。
エッセンシャル思考とは対極にあるのが非エッセンシャル思考です。
非エッセンシャル思考の人には、優秀な人が多いともいわれています。優秀な人は自分の目標に向かって前進します。その結果人から頼りにされ期待に応えようとして、自分のすべきことをあとまわしにして多くの仕事を引き受け、すべてが中途半端に終わります。
がんばっているのに報われない、といったところでしょうか。
これは、自分の行動を他人が決定している状態です。他人に振り回されて、自身の仕事が後回しになり残業も多くなります。すべてをやろうとするので、常に時間が足りません。
エッセンシャル思考を身につけることで、本当に大事なことに取り組むことで最高のパフォーマンスを発揮できるようになり、人に振り回されず充実感を持って過ごせるようになります。
エッセンシャル思考の実践
エッセンシャル思考を実践している人は睡眠や食事、仕事のリズムを守って生活しています。
着心地のよい服を身につけ、気の合う仲間としかつき合わず、余計な行動をしません。
最近は少なくなったようですが「仕事のつき合い」などという言葉がある日本では、エッセンシャル思考を実践するのが少し難しそうです。しかし「エッセンシャル思考」は全米でもベストセラーになっており、すべてを手に入れられる人こそが有能だと考える状況はどこの国も同じなのかもしれません。
エッセンシャル思考を実践するには、これまでの考え方を大きく変える必要があります。
「頼まれたことはやらなくてはならない」を「自分でやると決めたことをやる」に変えます。「全部大事」を「大事なことは少ない」に改めます。「全部やる方法」ではなく「何を捨てるべきか」を考えます。
他人の期待に応えず、嫌われることを恐れないことが大切です。
自分の人生を充実させることと、他人の期待に応えることはトレードオフの関係にあるからです。両方を選ぶことはできません。
エッセンシャル思考を身につける
エッセンシャル思考を身につけるには本当に重要なことを見極めて、重要でないものは容赦なく切り捨てる必要があります。
これを仕組み化して自動的に実行できるようにすれば、努力と根性は必要ありません。やるべきことの判断基準を決めることが重要です。
重要なことを見極める5つの技術
不要なものを捨てる5つの技術
仕組み化する6つの技術
重要なものを見極めて不要なものを捨てるには、仕組み化する必要があります。そのための技術は6つです。
まとめ
エッセンシャル思考とは、常に重要なことだけを選んで生きることです。
そのためには重要なことの見極めとそれ以外のものの切り捨てを、自動的に実行できる仕組みを作る必要があります。