この記事は、TeamTaleプログラムに取り組んだ内容と、プログラムを通して言語化された想いをまとめたものです。
TeamTaleプログラムは、チームの一体感や帰属意識を高め、一人ひとりが主体性を持って働ける「良い」職場を作ることを目的としています。また、社内外に対してWHY(なぜ?)を中心にストーリーを発信することで、ステークホルダーとの良好な関係を構築するツールとしての役割も担っています。
プログラムは全4回で構成されており、第1回は創業者の原点や想いの共有、第2回は個人のミッションと組織の未来像の言語化、第3回は組織のミッションと一体感の醸成、第4回はステークホルダーへのメッセージ(インタビュー)といった流れで進めました。
山内雅仁 さん|株式会社ROOKIE 代表取締役
九州大学卒業後、2014年にトヨタ自動車株式会社に入社。国内販売事業本部にて車種の商品企画、海外部門にてグローバルラインアップ企画等を経験。2022年に実家の建設会社に参画し、経理・営業・採用等、経営業務全般を経験。2023年6月に株式会社ROOKIEを共同創業。
堀内裕樹 さん|株式会社ROOKIE 代表取締役
大阪大学卒業後、2014年にトヨタ自動車株式会社に入社。国内販売事業本部にて、営業企画・マーケティングを経験。2021年に、ベイカレント・コンサルティングに転職し、主に新規事業企画、推進系プロジェクトに従事し、大企業から中堅企業まで多数の企業を支援。2023年6月に株式会社ROOKIEを共同創業。
「働く」の可能性を拡げる
株式会社ROOKIEは、「働く」の可能性を拡げることをミッションに掲げ、2023年6月に元トヨタ自動車の山内雅仁と堀内裕樹の2人によって創業されました。社名には、「いつまでも新人(ROOKIE)の気持ちでチャレンジし続ける」という思いが込められています。
創業者のお二人は、トヨタ自動車での約8年間の勤務を通して、商品企画・マーケティング・営業企画等の業務を担当する中で、自身のスキルや成長に対する不安を感じるようになりました。そこで、異業種交流会、社会人インターン、キャリアコーチング、副業、転職など様々なことに取り組み、特にベンチャー企業での副業や家業の中小企業での経営参画から、大手企業とは異なる環境下で自分の能力を発揮できることを実感しました。
ROOKIEは、企業の課題ヒアリング、副業人材を活用すべき業務の切り出し、最適な人材とのマッチングを一気通貫でサポートすることで、企業の副業受け入れを加速し、日本の生産性向上に寄与することを目指しています。
辞めない理由より、はじめる理由を選んだ。
起業するにあたり、心配事はありましたか?どのようにして乗り越えましたか?
山内さん
金銭的なリスクや失敗の可能性を無視していたわけではありませんが、進む道について迷いはありませんでした。中には友人と会社を立ち上げるリスクを指摘する声もありました。
また、共に起業すること で、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)に入社して以来の大切な友人である堀内との関係に亀裂が入ることは避けたいとも思いましたが、私たちは仕事とプライベートを線引きし、互いを尊重する関係を保持していたので、過度に心配はしませんでした。
堀内さん
私も率直に、収入面での不安は抱いていました 。ただ、今はフリーランスや副業が広がり つつあるので、収入がゼロになることは無いだろうと思い、挑戦をためらうほどの不安材料にはなりませんでした。
みんなが輝ける社会に、働き方をアップデート。
副業を事業内容に選んだ理由は?
山内さん
事業「副業」を選んだ理由は、私たちの原体験に基づきます。大企業では、ゼロから考えることより社内の調整業務がどうしても多くなってしまうため、「自分は本当に成長できているのか」「社外でも通用するのか」と不安を感じていました。
そんな中で、大企業とは全く異なる環境である、ベンチャー企業で副業することによって、自身の「できる」と「足らぬ」を正しく把握し、スキルアップへ繋げることができました。そこで、副業に目を付けました。
みんなが輝ける働き方を実現する、これならどのような状況であっても情熱を持って取り組めると思いました。
堀内さん
理想の働き方を実現し、多くの人が納得して仕事を行うことで生産性が向上することで、人手不足の解消に繋がり、日本の国力を高めることに繋がると考えています。
新たな道を切り拓く、代表者としての覚悟。
起業したことで、自分の成長や変化を感じた点は?
山内さん
トヨタには、物事を進めるとき上司に相談して決めるという文化が息づいていました。組織としてはそれだけガバナンスがしっかりしているということですが、それは同時に「誰かが決めてくれる」という甘えに繋がっていました。
起業してから、自分で決める「決断力」が必要であり、より仕事を自分事化するようになりました。今は代表として、自分たちの意思決定が自分たちに直接返ってくることで、仕事に対する意識が大きく変わりました。
堀内さん
山内と同じですが、仕事を真に自分のものとして捉える機会を得たことは、私にとって大きな変化でした。会社員としての身を離れた時、決して完璧ではないまでも、自らの判断で物事を決める重みを実感。
代表者として、すべての決定が自分たちに帰結するという状況は、私たちの意識に深い変化をもたらしました。その変化は、私たちにとって、計り知れないほど大きなものだと感じています。
立場が変わったからこそ 、わかることがある。
トヨタで仕事をしていたときとの、違いは?
山内さん
会社員から立場が変わったことで、見える風景も変わり、今は副業という新たな一歩を踏み出す勇気を伝えています。始めの一歩は難しいかもしれませんが、そこから得られる価値は計り知れませんからね。
私たちは副業を始めた人が、途中で遭遇するかもしれない困難に対しても一緒に対峙するサポートを提供したいと思っています。
堀内さん
今は自発的に状況を読み、先回りして行動を起こすことを意識しています。たとえば、副業人材を求めている社長の話から将来のニーズを察知し、事前に準備をしておくべきことを検討したり…。
上司からの指示を待つのではなく、とにかく行動を起こし、もし間違っていたらその都度軌道修正をする、というアクティブな姿勢が大きく変わった点だと思います。
「MORISOY」は、「副業人材バンク」から生まれた商品。多忙なビジネスパーソンの乱れがちな食生活支えたいという地方農家の想いと、地域振興に貢献したいという都市部の副業人材の想いが結びつき誕生した。
モリンガ生産を通じて地域振興を目指す、モリンガ研究所(福岡県久留米市)、ワダツミ農園(鹿児島県鹿屋市)は、国内でのモリンガの認知向上と販売拡大に取り組む中、企画・マーケティングのノウハウを持つ都市部の副業人材とのプロジェクトが支援に入り、商品化を進めた。
【商品サイト】公式:https://morisoy.com/pages/lp
アナログとデジタルを融合させる 。
競合他社と違うところは?
堀内さん
私たちが最も重視しているのは、「ミスマッチを減らす」ことです。現在広がりつつある副業ですが、人材と企業のミスマッチが問題となっています。そのため私たちは、最初のマッチング精度を高めることと、プロジェクトのオンボーディングをサポートしています。
私たちは、初めから人材と企業で直接やり取りいただくのではなく、双方に向き合い、総合的に判断しマッチングを進めています。このアナログなアプローチを通じ、経験値を蓄積しています。並行して、現在ビジネススクールと連携し、スキルアセスメントツールを開発中です。
人材のスキルや、強み弱みを可視化することで、企業はニーズに合った人材を見極めることができ、ミスマッチを減らすことが出来ます。また、人材にとっては、自身のスキルの棚卸や、副業前後での自身の成長を感じることが出来ます。
山内さん
デジタル社会において、あえてアナログな要素を残すことが強みになると考えています。完全にシステム化されたマッチングではなく、人間が間に入ることでマッチング精度を高めていることが強みです。
将来的に件数を増やすことは重要ですが、現段階では企業、人材双方と直接関わり、アナログなサポートを通じて支援することで、1件1件の質を大切にしています。これが当社の魅力の一つです。
トヨタで学んだ、仕事の基礎力。
トヨタで学んだことは?
堀内さん
副業先のクライアントと付き合うなかで、小さな積み重ね重要だと感じたエピソードがありました。それは毎回時間通りに打ち合わせに参加し、事前に決められた準備を済ましていること。
トヨタで働いていた時はこれが当たり前だと思っていましたが、実際には約束通りに仕事をしない人も多いようです。
これはスキルとは異なるものかもしれませんが、社会人としての基本的な仕事への取り組み方を、最初のキャリアで身につけられたことは良かったと思います。
山内さん
トヨタで働くなかで強く印象に残っているのは、社員が誠実で あることと、会社の理念、行動指針がしっかりと息づいていることです。
日々の仕事を通じて、自然とこれらの価値観が根付いていると感じています。あれだけの大きな組織でもそれが息づいているのには本当に驚きました。トヨタの強さの原点はそこにあるのだろうなと思っています。
5年後副業は一般的な働き方に。
5年後、10年後のビジョンは?
堀内さん
5年後には、副業がもっと一般的な働き方となっているでしょう。より多くのターゲットが、私たちのプラットフォームを利用して副業に取り組む姿を目指しています。
同時に、副業のみならず、大企業社員のキャリアに良い影響を与えられるサービスを随時展開していきたいと考えています。
山内さん
私は 当社に共鳴し、一緒に取り組むメンバーが、副業でも正社員でも、今後 増えていくことを願っています。異なる個性や考えを持つ人たちが加わることで、可能性は広がりますからね。
株式会社ROOKIEは、「働く」の可能性を拡げることをミッションに掲げ、2023年6月に元トヨタ自動車の山内雅仁と堀内裕樹の2人によって創業されました。社名には、「いつまでも新人(ROOKIE)の気持ちでチャレンジし続ける」という思いが込められています。
ROOKIEは、企業の課題ヒアリング、副業人材を活用すべき業務の切り出し、最適な人材とのマッチングを一気通貫でサポートすることで、企業の副業受け入れを加速し、日本の生産性向上に寄与することを目指しています。
まとめ
TeamTaleプログラムは、職場での一体感と帰属意識を高めることを目的にしています。このプログラムを通じて、一人ひとりが自分の意志で動き、お互いを尊重する「良い職場」を目指しています。
今回は、創業者お二人の想いを共有するところからスタートし、それぞれ個人の価値観やミッションと組織の未来像を言葉に紡いでいきました。ここで紹介したインタビューは、さまざまなステークホルダーに向けたメッセージとしてお話しいただきました。
「なぜこの仕事をするのか」を明確にすることで、社内外の人々との関係を強化し、チームが一丸となれるようTeamTaleプログラムがサポートします。プログラムを通して、個人の自立とチームワークが共存する新しい働き方、組織作りに貢献します。
TeamTaleプログラム メンバー
村中督史
株式会社オモシゴ代表。デザイン・コンテンツ企画会社にて、企業のマーケティング活動をサポート。現在は複業キャリア支援サービスの開発を進める。
中野 敦志
34年のサラリーマン経験を経て、フリーランスとして活動。キャリアコンサルタントの資格を活かし、多様な組織で活躍。講師やモデル、ライターなど、パラレルキャリアを実践。
小林 希実子
フリーランスとして30年の経験。印刷媒体とWebを中心に、企画編集、取材、コピー制作などを手掛ける。不動産、百貨店、大学、メディアなど多岐にわたる分野で実績多数。