マンダラチャートを活用して大きな成功を挙げたという話を聞き、やはり使ってみたいと思っている人もいるでしょう。
ただ、複雑でよくわからなかったり、使ってみたことがなくて不安だったりする場合もあります。
この記事では目標設定の役に立つマンダラチャートについて詳しく紹介します。
メジャーリーガーの大谷翔平選手が高校生の時、目標設定にマンダラチャートを活用していたそうです。
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マンダラチャートとは
マンダラチャートは、目標を達成するために必要な要素やアイデアを書き出し思考を整理するフレームワークです。縦横それぞれ9マスの合計81マスから構成されているチャートですが、どのようなメリットや効果があるのでしょうか。
目標達成のための発想を生み出せる
マンダラチャートは目標達成の役に立つ発想を引き出せるのが魅力です。
目標を設定してもどうやって達成したら良いかがわからず、何も始められないこともあります。
とりあえずアクションを起こしてみたものの、目標に近づいている実感を得られないこともあるでしょう。
しかし、マンダラチャートを使うと、何をすれば良いかを具体的に着想できるようになります。
目標に向かうための道筋を考えるツールになる
マンダラチャートは目標に向かうために何をすべきかを俯瞰的に見ることができるのが特徴です。
そのため、目標に近づく道筋をイメージし、何から手を付けるべきかを判断できます。
物事が何によって構成されているかを考え、その一つ一つの意味を考察することができるのがマンダラチャートの特色です。
深い理解に基づいて目標に向かう道筋を合理的に描き出すためのツールとして活用されています。
分析的思考力を身につけられる
マンダラチャートは分析的思考力を身につけるためのツールでもあります。
基本的にはマスに記載されている内容について、構成要素を考えて周囲のマスに書いていくのがマンダラチャートの書き方です。
このプロセスは物事を微視的視点で細分化することなので、大きな目標を小さな目標に細かく分けて考えられるようになります。
全体を見ていてはわかりにくかったことも、細かく見ることで詳しい理解ができます。
このような分析的視点を身につけて、課題解決に取り組むのは社会人にとって欠かせないスキルです。
マンダラチャートを使えばスムーズに分析的思考力を身につけることができるでしょう。
マンダラチャートの作成手順
マンダラチャートの使い方はとてもシンプルです。
マンダラチャートは一定のルールに従って書いて使用します。以下に書き方と使い方をまとめたので、流れに沿って実際に挑戦してみましょう。
ステップ①:中央のマスに目標を書く
マンダラチャートを作るときにはまず9×9のマスを書き、中央のマスに達成したい目標を書きます。最終目標をできるだけ端的な表現で記入しましょう。
ステップ②:周囲の8マスに構成要素を書き出す
中央のマスに書いた目標についてよく考えて、周囲の8マスに構成要素を書き出します。売上アップなら顧客数増加、顧客満足度向上、製造品目数の確保などが挙げられるでしょう。
ステップ③:8つの構成要素を周囲に転記する
8つの構成要素を考え出すことができたら、それぞれを周囲に転記します。9×9のマスを3×3のマスが9つ並んでいるものと考えて、3×3のマスの中央のマスに転記しましょう。目標の上に書いた構成要素は上側の3×3のマス、右に書いたものは右側のマスの中央に書きます。
ステップ④:各々の要素を構成するものを書き出す
構成要素を転記し終えたら、それぞれの構成要素について同じことを実行します。その要素を目標として見立てて、目標を達成するための構成要素を新たに書き出していくのがこの段階です。製品品目数の確保なら、既存製品の改良、新規製品の開発、新ジャンルへの製品の展開などといったことが考えられます。
ステップ⑤:マンダラチャートを見て何をすべきかを考えて実行に移す
このようにして81マスを全て埋めたら、目標を達成するために何をすれば良いかをマンダラチャートを見ながら考えてみましょう。細分化して考えることができたので、個々の要素の重要性も認識できているはずです。その理解に従って何から手を付けたら早いか、できるだけ早期に取り組まなければならない課題は何かを考えて実行に移すのが合理的でしょう。
ステップ⑥:ひとつずつクリアする
実行に移すときにはひとつずつクリアするのが基本的な使い方です。マンダラチャートの外側にある目標はより細分化されたものなので、比較的達成の仕方を考えやすいでしょう。そして、その小目標を達成すると自然に中央に掲げている目標に近づくことができます。最終的には中央以外の80マスを全てクリアすることで、目指していた大目標を達成することを目指します。
マンダラチャートの作成に必要な準備
マンダラチャートは目標を設定して達成するためのツールとして優れてます。
しかし、作成する前に準備を整えておかないとあまり役に立たないまま終わってしまうこともあります。
必要な準備は以下の二つなので、書き始める前にじっくりと考えてみましょう。
最終的に達成したい目標を抽象化する
マンダラチャートでは何とかして達成したい大きな目標を中央のマスに置くのが最も重要です。
通過点になる中小の目標はマンダラチャートの中央に書くのには適していません。
終着点を意識してできるだけ大きな目標や課題を考えましょう。
考える段階では具体的な方がわかりやすいですが、マスに記入するときには抽象化するのも大切です。
抽象化をすることで構成要素を広く考えることができ、新しい発想が生まれやすくなるからです。
目標達成の管理方法を決める
マンダラチャートを作ったときに悩みになりがちなのが、マスに書いた内容を達成できたかどうかを判断するのが難しいことです。
目標達成の管理方法を決めておくのも準備として重要になります。
何を持って達成と考えるのかを自分なりに検討しましょう。
数字で線引きをすることもできますが、満足度や評価を基準にすることも可能です。
マンダラチャートを使う目的によって目標達成の最適な管理方法も異なるので、自分が納得できる方法を考えてみましょう。
マンダラチャートの活用例
マンダラチャートは個人の目標設定とどまらず、さまざまな場面で活用することができます。
個人としての活用する
- キャリアアップ
自分のキャリアアップを目標にし、それを達成するためのステップをマンダラチャートに描いて計画する。 - フィットネス
フィットネス目標を設定し、達成するためのトレーニングプランとスケジュールをマンダラチャートに描いて管理する。 - 自己成長
自分自身の成長を目標にし、それを達成するためのステップをマンダラチャートに描いて計画する。 - 学習
学習目標を設定し、達成するためのステップとスケジュールをマンダラチャートに描いて管理する。 - プロジェクト管理
プロジェクトの目標とタスクをマンダラチャートに描いて管理することで、プロジェクトの進捗状況を可視化することができる。
教育現場で活用する
- 学習目標の設定
生徒が自分のレベルに応じた目標を設定し、それを達成するために必要な学習活動を計画することができる。 - カリキュラムの構築
教師が教育プログラムを設計するときに、マンダラチャートを使って、学習目標と学習活動の関連性を明確にすることができる。 - 学習の評価
生徒が達成した学習目標を評価する際に、マンダラチャートを使って、学習過程と成果を視覚的に表現することができる。 - 学習のサポート
生徒が学習に悩んだときに、マンダラチャートを使って、学習の課題を明確にすることで、効果的なサポートができる。
ビジネスシーンで活用する
- マーケティング戦略の策定
顧客にとっての価値を明確にすることができます。マーケティングチームは、このチャートを使用して、顧客ニーズに基づいた製品の開発やマーケティング戦略を策定することができる。 - プロジェクト管理
プロジェクトのタスクを視覚的に表示することができるため、プロジェクトマネージャーがタスクの関連性や優先順位を把握するのに役立つ。 - 人事管理
従業員のタスクと目標を表示することができるため、上司は従業員のパフォーマンスを確認したり、意思決定のための情報を提供することができる。 - 財務管理
財務情報を視覚的に表示することができるため、財務マネージャーは、財務状況を確認したり、財務計画を策定するための情報を把握することができる。
チームづくりで活用する
- 目標設定
チーム全体の目標を明確化するために、マンダラチャートを使用して目標設定を行う。各メンバーが、個人のタスクとチーム全体のタスクを理解し、一致した目標に向かって努力することができる。 - スキル・強み明確化
チーム開発のため各メンバーが自分のスキルや強みを明確にすることができる。各メンバーが自分のタスクに焦点を当て、他のメンバーのタスクと協力してチーム全体のタスクを達成することができる。 - タスク管理
各タスクが明確で、どのタスクが優先順位が高いかが明確になる。これにより、各メンバーが効率的にタスクを達成することができる。 - コミュニケーション改善
チームのコミュニケーションを改善するためにマンダラチャートを使用することができる。各メンバーが自分のタスクやステータスを共有することで、他のメンバーが状況を把握し、サポートすることができる。
マンダラチャートで理想の目標を達成しよう
81マスすべて埋めることはたいへんですが、自分とじっくり向き合う機会として取り組んでみましょう。
マンダラチャートは単純に取り組んでいただけでは達成するのが難しい目標に到達するための重要な役割と担うツールと言えます。
理想的な形で達成するのに必要な要素を分解して分析的に考えることができるので、目標達成のために必要なことを洗い出すことができます。
取り組むべきことが決まったらマンダラチャートを目標管理にうまく活用していきましょう。