将来のことを考えると、お金のことが不安になってきて何とかしたいと思っている人もいるのではないでしょうか。老後対策としてお金を貯めなければならないと躍起になっている人も多いはずです。
将来のお金の不安を解消するには、対策を考えて取り組んでいくことが大切。この記事では不安解消に役立つポイントを解説します。
自己診断チャートを活用するとスムーズに対策を進められるので、具体的な使い方を紹介します。
お金についての将来不安が生まれる原因
お金に関する不安で頭を抱えている人は、何が原因なのかを突き詰めて考えることが大切です。長い目で見たときにお金の悩みが生じてしまう典型的な原因について、まずは確認しておきましょう。
老後資金を貯めなければならない
老後資金を貯めなければ定年退職後の暮らしが立ち行かなくなるのではないかという不安はよくあります。人生100年時代をむかえ、定年退職してからも20年以上は生きていくとなれば、その間の生活資金をどうしたら良いかと頭を抱える人も多いでしょう。
年金だけでは生活が厳しく、老後資金として2000万円は必要という見解もあります。給料が上がらない現役世代にとっては、定年退職までに2000万円も貯められるのかが不安になり、若いうちから大きな悩みになってしまうことがよくあります。
資産運用をするのに不安がある
老後資金の必要性を考えて、投資による資産運用をして余剰資金を増やすのが良いと言われるようになりました。しかし、投資にはリスクがあるので資産運用をするには不安があるというのもよくあるケースです。ゼロ金利時代になっているため、銀行にお金を預けていてもほとんど増えません。
この状況下でお金を増やすには投資が必要なのは確かですが、リスクを考えると始められないというのももっともなことでしょう。お金に不安があるからこそ、安全な定期預金程度しかできないと思う人もたくさんいます。
今の仕事がつらくて続けられる自信がない
お金について将来に不安が生まれるのは、仕事を続けられないのではないかという心配が原因のこともあります。今の仕事がつらくてこれからずっと続けていける自信がないと、近い将来には収入がなくなるかもしれないという不安に駆られます。
仕事が自分に合っていない、職場環境が厳しい、上司や同僚との人間関係がうまくいっていないなどのさまざまな理由があるでしょう。このままではいつか耐えきれなくなって辞めることになるのではないか、体調を崩してしまうのではないかと不安になる人も大勢います。
働いている業界の将来が明るいと思えない
今の仕事が自分にとっては楽しい、やりがいがあるという場合でも、働いている業界を冷静に見ると将来が明るいとは言えない場合もあるでしょう。仕事が楽しくても売上が乏しくなり、勤め先の企業が倒産してしまったら路頭に迷うリスクがあります。
働いている業界の将来が明るいと思えないのが原因で、将来的には収入がなくなってしまうかもしれないという不安を抱えている人も少なくありません。しかし、やりがいのある仕事を任されていると転職するのもはばかられてしまい、どうすべきかを深刻に悩んでいる場合もあります。
収入が減るとそもそも不安になる
お金がないと思うだけで不安になる人もいます。生活するにはお金が必要なのは確かで、今の生活水準を保とうとすると収入を少なくとも維持しなければならないと考えるでしょう。収入が減るかもしれないと思うだけで大きな不安を抱える人もたくさんいます。
日本では年次昇給のある企業が多いので、同じ企業で働いていれば毎年少しずつ年収が上がると期待するのが一般的です。ただ、企業が経営不振になったり、転職したりしたときには一時的だったとしても年収が下がることもあります。それでも今と同じような生活を続けられるのかどうかが不安になっている人も少なくありません。
お金の不安を解消するために知っておきたい4つのポイント
お金の不安を解消するには知っておくと役に立つことが4つあります。以下のポイントを押さえて、今後の生き方を考えてみましょう。
お金は最低限あれば生活できる
お金がないと不安になるのは当然ですが、生活に必要な最低限の収入があれば生活できます。日本では高齢になっても働ける先はまだあるので、老後も収入が完全にゼロになるわけではありません。
日々の最低限の生活費を稼ぎながら生活していくことは可能です。老後資金を全部まとめて貯めておこうとすると心配になりますが、一部があれば十分と思うと不安が解消されるでしょう。
必要な老後資金は人によって違う
老後対策として2000万円が必要というのを鵜呑みにしてしまって不安が大きくなっている人もいます。2000万円というのは夫婦生活の平均的な生活における支出をカバーできる金額です。現役時代の収入額や老後の暮らし方によって必要な資金には違いがあります。
現役のうちに稼いだ人は年金の金額も大きくなるので、年金だけでも生活できる可能性があるでしょう。老後に住居費がかからないようにあらかじめ持ち家になっておくなどの工夫をすれば、老後対策として用意しなければならない資金を減らすことが可能です。若いうちから対策をすれば安心できることも増えるでしょう。
誰もが違う価値観を持っている
自分自身の価値観を考えるのも重要なポイントです。老後資金の準備や収入の低下リスクなどを考えるとお金の不安が出てくるのはもっともなことです。しかし、人生で何が重要かをあらためて考えてみると、お金についてそれほど深く考える必要はないと気づくことがよくあります。
人生を豊かにするには今を楽しむことが大切だと考える人も多いでしょう。お金に執着してしまうと不安になる人も、他に目を向けるだけで解消されることもよくあります。例えば、仕事が楽しみになれば今を豊かにできるだけでなく、将来的にはお金が増える可能性も切り開けるでしょう。
適性のある仕事なら将来の不安はない
仕事のつらさや働いている業界の将来に不安を持っている人は、自分に適性があって活躍できる仕事を選び直すのがポイントです。適性のある仕事をして企業の利益につながる貢献をしていけば、自分が勤めている企業がきっと成功の道を歩んでいきます。
業界が廃れるリスクが高かったとしたら、事業を転換して新しい分野にチャレンジして成功を目指せば良いのです。その際に自分が貢献したいと思える魅力的な企業で働いていれば、収入について不安に思うことは少なくなるでしょう。
自己分析をして不安を解消する方法
お金や仕事に不安を持っている人は、自身の現状を把握することが良いかもしれません。自己診断により自分の状態をチャートにしてわかりやすくするツールもたくさんあります。自己分析は今後の指針を立てるのに役立つので、お金の不安を解消する方法として活用してみましょう。
自己分析の方法
自己診断にはさまざまツールがあります。書き方にはいろいろな流儀がありますが、現状の把握であれば、視覚的でわかりやすいのは円形のライフチャートにして描く方法がおすすめです。人生にかかわる項目を列挙して、それぞれを数字で自己評価してチャートに記入するだけの簡単な自己分析方法です。
例えば、お金・仕事・健康・家族関係・友人関係・生活環境・娯楽・自己成長といった項目を自己評価してチャートにします。すると、自分の価値観として何を重視しているかを理解することができます。5段階、10段階などといった形で点数をつけて評価すると客観性があるので理解が深まりやすいでしょう。
診断チャートの作成法方
チャートを作成したら分析をする段階に進みます。例えば、10段階評価でお金が5だったのに対して、仕事は7、家族は8、娯楽は2だったとしましょう。この場合には家族を大切にしたいという気持ちが強く、仕事を通してやりがいや楽しみを感じたいという思いが強いことがわかります。
一方で娯楽を楽しむことよりも仕事やお金を重視したいと思っています。娯楽に使うお金を節約すれば少しずつ預貯金ができるので、お金の不安も解消できるでしょう。
価値観によって評価には違いがあります。お金の不安があるときに自己分析をするとお金関連の項目が高くなりがちです。第三者の視点で評価してもらうために、カウンセラーなどに相談して自己分析を手伝ってもらうのも効果的な方法です。
カウンセラーなどに見てもらうと分析結果も自分ひとりで診断したのとは違う可能性があります。客観的に自分の価値観を理解して、これから何をすべきかを考えるために第三者に相談して分析をしてもらうと良いでしょう。
自己分析をしてお金の将来不安を解消しよう
お金についての将来不安を抱えて悩んでしまうことはよくありますが、自分なりの価値観で生きていくという視点を持つときっと解消できます。
診断ツールによる自己分析は効果的なやり方です。第三者に相談すると客観的な視点で自分を見つめ直せます。
お金だけでなく、仕事や家族関係なども人生で大切な要素なので、自分にとって欠かせないものを優先して生きる道を作り上げていきましょう。