オモシゴジャーナルでは、製造業の中核を担う30〜49歳の技術職413名を対象に資格に関する調査を実施しました。ソフトウェア・ネットワーク、電気・電子・機械など、多岐に渡る技術職の方に回答いただきました。技術系とIT系の資格について、それぞれどの資格がおすすめかを尋ねました。このコラムでは、その調査結果を紹介します。
コンテンツ
調査結果
■調査概要
- 調査の方法:インターネット調査
- 調査対象者の条件:全国の30-49歳の製造業でお勤めの技術系職種(ソフトウェア・ネットワーク、電気・電子・機械)の方
- 回答数:413名
- 調査期間:2023年4月22日〜23日
一般的な技術資格の推奨度
- 「技術士」が最も推奨され、36.6%(151名)が回答しました。
- 「第一種電気工事士」が次に多く、10.7%(44名)が回答しました。
- 「第二種電気工事士」が8.2%(34名)で続きました。

IT系資格の推奨度
- 「ITパスポート試験」が最も推奨され、23.5%(97名)が回答しました。
- 「基本情報技術者試験」が次に多く、15.7%(65名)が回答しました。
- 「C言語プログラミング能力認定試験」が8.2%(34名)で続きました。

全体の結果から
製造業で働く技術職に最も推奨される資格は、「技術士」や「電気工事士」などの専門的な資格であることがわかりました。これは、これらの資格がその職種の仕事において必要とされ、または役立つ情報や知識を提供するためと考えられます。
一方で、IT系の資格については、基礎的なITスキルを証明する「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」が高い評価を得ていることがわかりました。これは、製造業で働く技術職にもITスキルが求められていることを示していると考えられます。
また、「C言語プログラミング能力認定試験」の人気度も高いことから、製造業の中でもプログラミング能力を評価する傾向があることがわかります。これは、製造業がよりデジタル化し、自動化されるためにはプログラミングスキルが必要不可欠となってきていることを示しているのではないでしょうか。
ただし、おすすめの資格がない、またはわからないとの回答があることからも、資格を取得することが必ずしも職業上の成功を保証するわけではないという示唆も得られます。もちろん、資格取得にかかる費用や時間、またはその必要性を感じていない等、さまざまな理由があるでしょう。
職種別に見た推奨資格
ここからは参考に、回答者の中で多かった二つの職種(機械設計/機構設計職、生産技術職)の結果を紹介します。
機械設計/機構設計職
最も回答者の多かった職種である機械設計/機構設計職では、「技術士」が最も推奨され、次に「機械設計技術者試験」、「3Dプリンター活用技術検定」が続きました。しかし、一部の資格は全く推奨されておらず、それらはこの職種にはあまり必要とされていない可能性があります。

IT資格の推奨度では、「ITパスポート試験」がトップに立ち、「基本情報技術者試験」、「応用情報技術者試験」および「C言語プログラミング能力認定試験」が続いています。この結果は、機械設計の専門家にとって、ITスキルとプログラミングスキルが重要であることを示しています。

生産技術職
次に、生産技術職の結果を見てみましょう。ここでは、「技術士」が最も推奨され、次に「第一種電気工事士」、「第二種電気工事士」が続きました。

IT資格の推奨度では、「基本情報技術者試験」が最も高く、「ITパスポート試験」が次に高い推奨度を得ています。「ネットワークスペシャリスト試験」と「C言語プログラミング能力認定試験」も一定の推奨度がありました。

まとめ
今回の調査結果から、製造業の技術職で活躍するためには「技術士」や「電気工事士」のような専門資格、また、IT系の資格やプログラミングスキルも重要であることがわかりました。
ただし、資格を取得することが必ずしも職業上の成功を保証するわけではないことも明らかです。 新技術の習得、人脈作り、自己PRのスキルも大切です。資格はあくまで一つのステップ。日々進化する技術の追求と学び、人脈の構築、そして自分のスキルや経験を培っていくことが大切です。

一歩ずつ持続的な努力を続けることで、技術者として成長とキャリアアップを目指しましょう!