近年、働き方が多様化し、従来の「正社員」という雇用形態だけでなく、「契約社員」「嘱託社員」「パート・アルバイト」「派遣社員」など、多くの働き方の選択肢が増えました。
さらに、働き方改革の一環として、副業や複業が注目され、たくさんの人が新しい働き方を模索しています。
これら多様な働き方にはそれぞれメリット・デメリットがあります。いま自分に合った働き方を見つけることが重要になっています。
この記事では多様な働き方の中から最新の雇用形態について解説。自分に合った働き方を見つけるためのヒントを紹介します。
自分に合った働き方を選ぶことは、自己実現につながる大切なステップ。この記事で紹介する多様な雇用形態、働き方を知っておきましょう!
一般的な働き方(雇用形態)の種類と特徴
まずは一般的な雇用形態について見ていきましょう。
正社員
最も一般的な雇用形態は「正社員」です。
正社員は、企業に雇われ、定期的に給与を受け取り、雇用保険や厚生年金などの社会保険に加入している人のことを指します。
正社員は、安定した雇用や福利厚生があることが魅力であり、キャリアアップが見込めるという点でも人気があります。
- 特徴:会社の社員として採用され、給与や福利厚生などが充実している。
- メリット:安定した収入や昇進のチャンスがある、福利厚生が充実している。
- デメリット:長時間労働やワークライフバランスの悪さ、昇進競争が激しいことなどがある。
契約社員
契約社員は、企業と一定期間の契約を結び、その期間中に一定の仕事を担当する形で働く人のことを指します。
契約社員は、雇用期間が限定されているため、正社員と比べて安定性は低いものの、専門的なスキルを持った人材や短期的な需要に対応できる柔軟な雇用形態として需要があります。
- 特徴:雇用契約で雇用期間が決まっている。
- メリット:正社員に比べて仕事量が少ないことが多く、仕事とプライベートの両立がしやすい。
- デメリット:正社員と比較して福利厚生が少ないことが多い。
嘱託社員
嘱託社員は、企業に対して委託契約を結び、仕事を請け負う形で働く人のことを指します。
契約期間が契約ごとに異なる場合があるため、契約の更新や更新しないまま退職するという流動的な働き方が一般的です。
企業にとっては短期的な需要に対応しやすく、専門的なスキルを持った人材を活用しやすい点がメリットと言えるでしょう。
- 特徴:雇用契約で雇用期間が決まっている。
- メリット:正社員に比べて業務内容が明確で、プライベートとの両立がしやすい。
- デメリット:福利厚生が少ないことが多い。
パート・アルバイト
パートタイムやアルバイトは、企業の一部の業務を担当することで報酬を得る働き方を指します。
企業側にとっても労働力を必要な分だけ確保できる柔軟な雇用形態として魅力的です。ただ、収入が低いため、生活費を稼ぐことに限界があるというデメリットもあります。
- 特徴:正社員や契約社員、嘱託社員などの補助的な役割を担う。
- メリット:時間や曜日が選べ、仕事とプライベートの両立がしやすい。
- デメリット:業務内容や業務時間が限られ多くの収入を期待できない。福利厚生が少ない。
派遣社員
派遣会社に登録している人材派遣先で働く社員のことを指します。
基本的には、雇用主は派遣会社であり、実際に仕事を行う場所は派遣先となります。
派遣社員には、正社員と同等の仕事を任されることがある一方で、派遣先に応じた短期的な仕事や、残業が少ない仕事が多いなどのメリットもあります。
- 特徴:派遣会社を通じて企業に出向し、一定期間働く。
- メリット:仕事に対する知識や経験が広がる、正社員になる前に職場の雰囲気を知ることができる。
- デメリット:職場環境が不安定で、派遣切りがあることもある。また、正社員に比べて給与や福利厚生が低いことが多い。
各種雇用形態にはそれぞれメリット・デメリットがあります。自分に合った働き方を見つけるためには、自分自身の希望やライフスタイルと照らし合わせて、メリットとデメリットをよく理解し、慎重に選択することが大切です。
こちらの記事でも一般的な雇用形態の解説をしています。
新しい働き方の種類と特徴
各種雇用形態とは異なる、新しい働き方という概念で、より柔軟で自由な働き方が可能になってきました。新しい働き方を取り入れれば、多様なライフスタイルに対応することができるでしょう。
ここでは、新しい働き方の代表的な5つの種類を紹介します。
リモートワーク
リモートワークは、場所を問わずに働くことができる働き方です。テレワークや在宅勤務とも呼ばれ、オフィスに出社する必要がなく、自宅やカフェ、公共のスペースなど、インターネットが接続できる場所で仕事をすることができます。
リモートワークは、通勤時間の削減や家庭との両立がしやすくなることなど、多くのメリットがあります。
- 特徴:場所にとらわれずに働くことができる。
- メリット:通勤時間がないため、時間的に余裕が生まれる。また、自分の好きな場所で仕事ができるため、集中力が高まることもある。
- デメリット:自宅で働くため、仕事とプライベートのバランスが崩れやすい。また、コミュニケーション不足になることもある。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、インターネットを通じて、仕事を依頼し、外部の専門家や個人に依頼することです。
ウェブサイトやアプリを通じて、プログラミング、デザイン、ライティング、翻訳、調査などの仕事を外注することができます。
クラウドソーシングは、企業が人員を抱えずに業務を遂行でき、個人が自分のスキルを活かして副収入を得ることができます。
- 特徴:インターネット上で仕事を受注し、遠隔地で作業する。
- メリット:場所や時間にとらわれずに仕事を受注できるため、自分に合った働き方ができることがある。
- デメリット:依頼主や他の作業者とのコミュニケーションが難しいことがある。また、安定的に収入を得ることが難しいことがある。
プロジェクト型派遣
プロジェクト型派遣は、企業が特定のプロジェクトのために一時的に人材を派遣する制度です。
派遣される期間は決まっており、プロジェクトが終了したら解雇されます。
プロジェクト型派遣は、プロジェクトに必要な人材をスムーズに確保することができ、派遣される人は、短期間で高いスキルを身につけることができます。
- 特徴:プロジェクト単位で派遣されることが多い。
- メリット:短期的な仕事をこなすことができるため、自分の能力を高めることができることがある。
- デメリット:仕事が終わった後に次の仕事がない場合、収入が途絶えることがある。
フリーランス
フリーランスとは、自分自身が法人としてビジネスを行う個人事業主のことを指します。
独立して仕事を行うことで自由な働き方が可能になり、自分のスキルやアイデアを活かしたビジネスを展開できます。
ただし、自己責任が高く、安定した収入を得るまでが難しいなどのデメリットもあります。
- 特徴:自らクライアントを獲得し、仕事を請け負う。自分自身が事業主となり、自分のスキルや経験を生かして働く。
- メリット:自分自身で仕事量や価格を決定できるため、自分の希望に合わせた働き方ができることがある。自分のスキルを活かした仕事に携われるため、やりがいを感じられることがある。
- デメリット:仕事の獲得が自己責任であるため、安定的な収入を得ることが難しい場合がある。税金や社会保険などの手続きを自分で行う必要があるため、煩雑な手続きが発生することがある。
副業・複業
副業・複業は、本業以外に別の仕事を行うことを指します。
主に、自分の趣味やスキルを活かした副業や、本業と関連した仕事を複数行う複業があります。
副業・複業は、収入源を増やすことができるなどのメリットがありますが、仕事とプライベートのバランスを取ることが難しいなどのデメリットもあります。
- 特徴:本業と並行して、別の仕事をすること。
- メリット:本業以外でスキルを磨くことができるため、能力アップやスキルアップができることがある。収入源を複数持つことができるため、安定的な収入が得られることがある。
- デメリット:仕事の両立が難しい場合があるため、負担が大きくなることがある。副業や複業によって、競合や利益相反の問題が起こることもある。
これらの働き方は、自由度が高く自己責任が大きい反面、柔軟な働き方や収入源の増加が期待できるため、近年注目されています。テクノロジーの進化や社会の変化により、新しい働き方が増えていますが、それぞれの働き方にはメリットやデメリットがあるため、自分に合った働き方を見つけることが大切です。
新しい働き方を選ぶ際のポイント
新しい働き方の特徴の一つに、自分自身の状況に応じて働き方を選択できることが挙げられます。
このような働き方を選ぶ際には、いくつかのポイントを抑えることが大切です。
では、働き方を選択する際に考慮すべきポイントについてご紹介します。
自己分析を行う
何事においてもそうですが、自分を知ることが大切です。
自分自身のスキルや強み、将来のキャリアプランなどを考慮し、自分にとって最適な働き方を見つける必要があります。
ライフスタイルに合わせた働き方の選択
ライフスタイルに合わせた働き方を選択することも大切です。
子育てや介護で自宅にいる時間が多い場合は、リモートワークやフレックスタイム制度が適しているかもしれません。
一方で、人と交流を持ちながら働きたい場合は、オフィス勤務やプロジェクト型派遣が向いているといえるでしょう。
スキルアップのための働き方の選択
スキルアップのための働き方を選択することも有効です。
クラウドソーシングやフリーランスとして仕事をすることで、幅広い業務に取り組み、多くの経験を積むことができます。
新しい技術や知識を身につけるため、トレーニングや研修が充実している企業に転職するということも考えられます。
キャリアアップのための働き方の選択
転職やキャリアアップのために新しい働き方を選ぶこともあります。
転職活動中に新しい働き方に取り組むことで、企業や業界の理解を深めたり、人脈が広がるなど、次の仕事につなげることができるかもしれません。
さらに、自分のスキルや経験を活かして起業するという選択肢もあるでしょう。
まとめ
コロナ禍により、従来の正社員以外の働き方に注目が集まっています。リモートワークやフリーランス、副業などの働き方は、柔軟性やスキルアップがしやすいなどのメリットがありますが、収入の不安定さや社会保障の不利などの注意点もあります。
新しい働き方を選ぶ際には、目的や価値観を明確にし、自分に合った働き方を選択することが大切です。また、雇用形態に応じて自己管理が必要となるため、自己啓発やスキルアップにも取り組む必要があります。
多様な働き方が選択肢として広がっている現代においては、バランスのとれた生活を送るために、さまざまな情報や視点を取り入れて考えることが重要です。
自分に合った働き方を見つけることは大切です。今後のキャリアや生活スタイルに合わせて、自分に最適な働き方を選んで、充実した日々を送りたいですね。