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副業の将来性|キャリアへの影響と今後の市場規模

副業の将来性|キャリアへの影響と今後の市場規模

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副業の新たな可能性と市場規模の拡大は、今後の労働市場における重要なテーマのひとつです。

副業は、従来の「隙間時間でのお小遣い稼ぎ」から、「キャリアを自らアップデートしていく手段」としての認識が変化してきています。この変化は、個々のキャリア形成だけでなく、企業の人材確保にも大きな影響を与えています。

副業市場は現在立ち上がり段階にありますが、成長の可能性は大きいと考えられ、特に副業を行う正社員の増加や企業の副業受け入れ状況の広がりが見られます。

クラウドワークスとコーポレイト ディレクションが共同で実施した「ホワイトカラー正社員の副業事情に関する共同調査」(vol.1)では、今後10年で正社員副業市場の市場規模は約2兆3540億円になると推計されています。これは、副業がキャリア構築の手段として認識され、市場規模が拡大する可能性を示しています。

今回は、これらの調査結果を紹介しながら、副業市場の規模と成長の可能性について考えていきます。

副業でキャリアをアップデートする

副業の概念は、時間と共に進化してきました。かつては「隙間時間でのお小遣い稼ぎ」(副業1.0)として捉えられていましたが、現在では「キャリアを自らアップデートしていくための手段」(副業2.0)としての認識が広がっています。

「副業」に近い言葉に「複業」があります。「複業」は、複数の職業を持つことでスキルを広げ、自己実現を追求するという視点から生まれた概念です。「キャリアを自らアップデートしていくための手段」(副業2.0)では、より「複業」に近い認識へと移行しているようです。この変化は、副業が個々のキャリア形成にどのように貢献できるのかを示しています。

キャリアをアップデートする新たな手段

副業は、個々のキャリア形成における重要な要素となっています。また、「複業」の視点を取り入れることで、その価値はさらに高まります。副業を通じて、個々は新たなスキルを習得したり、既存のスキルを磨いたりすることが可能となります。さらに、「複業」の視点からは、異なる業界や職種に触れることで視野を広げ、自己実現を追求することも可能になります。これらの要素は、個々のキャリアを自らアップデートするための重要な手段となります。

副業/複業によるキャリア形成の可能性

副業と複業を行うことで得られるメリットは多岐にわたります。まず、副業は新たなスキルの習得や既存スキルの磨き上げを可能にします。これにより、個々の市場価値を高めることが可能となります。さらに、「複業」の視点からは、異なる業界や職種に触れることで視野を広げ、新たなキャリアパスを見つけることも可能となります。また、副業と複業は個々の時間管理能力や自己管理能力を鍛える機会を提供します。これらの能力は、どのような職種でも重要なスキルとなります。

正社員による副業市場の現状と将来の展望

ここからは、株式会社クラウドワークスとコーポレイトディレクションが共同で行った調査に基づき、正社員による副業市場の現状とその将来の展望について見ていきましょう。

副業市場の現状

調査結果によると、現在の正社員副業市場規模は約0.8兆円で、まだ立ち上がり段階にあるとされています。副業を行っている社員は全体の約10%に留まり、人件費ベースでの市場規模は約0.8兆円と推計されています。

副業は「スポット活用」「高度専門性」などコンサルティングサービスや派遣・BPO市場と接近してきており、拡大の余地が十分にあるとされています。

副業市場の将来予測

今後10年で、正社員副業市場は約2兆3540億円の市場規模になると推計されています。IT・デジタル領域は、現役副業ワーカーの稼働時間の延長、潜在層の活性化により、足元の推計市場規模約1,170億規模から7,750億円規模まで拡大余地があるとされています。

ビジネス・コーポレート職は中小企業への浸透度合いにより異なるが、平均的なシナリオとして中小企業の副業実施率が35%程度まで伸びると仮定すると、約1兆5790億円規模の市場になると推計されています。

企業の副業受け入れ状況

副業が個々のキャリア形成や企業の人材確保にどのように貢献できるのかを理解するためには、企業の副業受け入れ状況について詳しく見ていく必要があります。続いては、複業受け入れ企業の事態を確認しましょう。

企業属性による副業受け入れ状況の差異

企業の副業受け入れ状況は、企業の属性によって大きく異なります。特に、IT・デジタル職のエンジニアなどは、企業規模に関係なく需要が高く、副業の受け入れが進んでいます。一方、成長スピードが速い新興企業は、職種に関係なく外部人材の受け入れに前向きです。

ビジネス・コーポレート職の副業受け入れ状況

しかし、ビジネス・コーポレート職(営業・事業計画や経理・人事・広報等)は、市場全体的に人材不足感はあるものの、特に伝統的な企業(大企業や中小企業)では副業の受け入れがあまり進んでいないため、現在まで飛躍的な拡大には至っていません。これは、大企業を中心に人材を自社で囲い込む採用スタイルが根強いことや、副業ワーカーに業務発注を行う際の要件定義やジョブディスクリプションの難しさなどが影響しています。

副業受け入れの今後の展望

副業の受け入れ状況は、企業の属性や業界、職種などによって大きく異なります。しかし、副業を通じて社員が新たなスキルを習得したり、異なる視点を持ち込んだりすることを歓迎する企業も増えてきています。これらの企業は、副業を通じて社員が得た経験や知識が、結果的に企業の成長に寄与すると考えています。

正社員に副業を始める余裕があるのか?

人手不足の現場における時間的・業務的な余裕の問題は、副業の普及に関して考慮すべき重要な要素ではないでしょうか。

副業に十分な時間が確保できない

人手不足の現場では、従業員が本業に専念する必要性が高いため、副業に取り組む時間的余裕が限られる可能性があります。特に労働時間が長く、業務量が多い業種や職種では、副業を始める余裕がないという状況が生じるかもしれません。本業の業務に追われる中で、副業に取り組むための十分な業務的な余裕がなく、副業を始める個人がそこまで増えずに市場の拡大が制限される可能性も考えられます。

柔軟な働き方やキャリアを選択できる組織運用が重要

一方で、人手不足が深刻化すると、企業や個人が副業を利用する動機が高まることも考えられます。特に企業側では、人材確保や離職率の低下など副業の導入によって得られるメリットがあります。企業が副業を受け入れるための柔軟な働き方改革や労働環境の改善が進められることで、副業の普及が促進される可能性は高まるでしょう。

副業の捉え方が従来の「隙間時間のお小遣い稼ぎ」から「キャリア形成やスキルアップの手段」という視点へと拡大している点から、副業を通じたキャリアやスキルアップなど、従業員自身の成長は、企業にとってプラスの効果をもたらすことが期待されます。このような視点の転換によっては、従業員自身が副業への取り組みを積極的に進める可能性があります。

副業に取り組める環境づくりがキモ

人手不足感が強まる中で副業を利用する企業や個人が増加するかどうかは、時間的・業務的な余裕の確保や働き方改革の進展によって左右されるでしょう。

企業や個人が副業を活用するためには、労働時間や業務負荷の適切な調整、柔軟な働き方の導入、スキルアップ支援などが重要な要素となります。また、労働環境や社会的な認知の変化も、副業の受け入れや普及に影響を与えるでしょう。

まとめ

今回は、副業の新たな展望と将来性についてみてきました。副業がキャリアアップの手段として認識され、市場規模が今後10年で約2兆3540億円に拡大する見込みであること、企業の副業受け入れ状況が企業規模や業種によって異なることを確認しました。

副業は、個々のキャリア形成や企業の人材確保に大きな影響を与える可能性があります。可能性を最大限に引き出すためには、企業が積極的に副業を受け入れ、社員が副業を通じて新たなスキルや視点を獲得する機会を増やすことが重要です。

副業の受け入れが進んでいない職種では、企業が副業のメリットを理解し、受け入れを進めることで、人材不足の解消や企業の成長に期待できます。副業の活用により、個々のキャリア形成や企業の人材確保に新たな視点をもたらすこともできます。副業の将来性と市場規模の拡大は、これからの働き方に引き続き大きな影響を与えるはずです。

出典:
正社員副業市場は立ち上がり段階、市場規模は10年かけて2.3兆円へ 中小企業による“正社員副業ワーカー”の活用がカギ