近頃では副業を許可する企業が増えています。報道などでも、副業について耳にする機会が増えたのではないでしょうか。収入の確保やスキルアップを目的に、副業に興味を持っている人は、年々増加しているそうです。
しかし、自分に合う副業がわからない人や、どこで副業を探せばいいのか見当がつかない人も多いでしょう。この記事ではそのような人のために、副業について解説します。副業を検討している方はぜひ参考にしてください。
最適な副業で自分を磨き、将来に役立つ力を手に入れましょう。
副業にはどんな種類があるのか
サラリーマンができる副業にはどんな種類があるのでしょうか。副業の種類は5つに分類できます。一覧で示すと、ネット系副業・スキル系副業・投資系副業・労働系副業・オーナー系副業です。以下で詳しくみていきましょう。
ネット系副業
インターネットの普及によって、アフィリエイトやライブチャット配信などで収入が得られるようになりました。このような仕事はネット系副業と分類されています。ポイント活動などもネット系副業といえるので、気づかずに副業をしている方もいるのではないでしょうか。
ネット系副業のほとんどが、スタートのための資金があまり必要ありません。インターネット環境と端末さえあれば始められるので、副業の手始めに最適です。一方で、副業が軌道に乗らなければ、まったく収入が得られないということもあります。
スキル系副業
持っているスキルを使っての副業全般が、スキル系副業です。スキル系副業には、IT系のスキルをいかしたプログラミング・ウェブ製作のほか、個人的なセンスをいかしたライティング・ロゴデザインといった仕事があります。
スキル系副業では、時給単位の仕事があまりありません。多くの場合、仕事の成果に対して報酬が支払われます。例えばウェブ制作であれば、依頼者が希望するウェブページを完成させることで収入が発生します。努力次第で大きな収入を得られる可能性がある副業のタイプです。
投資系副業
投資系副業とは投資運用を主体とした副業を指します。株式投資・不動産投資・暗号資産投資などが、これにあたります。変わったところでは、収益を目的としたアンティークコイン取引も投資系副業といえるでしょう。
投資系副業には当然のことながら投資知識が必要です。ただしく運用ができれば、小さな資金であっても大きなリターンが期待できます。
しかし、投資は確実なものではありません。社会状況などの影響で大きな損失を生む場合があります。なるべくリスクを減らすためにも、付け焼刃の知識ではなく、しっかりと勉強してから始めるようにしましょう。
労働系副業
自分の体を使って労働するタイプの副業は労働系副業と呼ばれています。労働系副業のメリットは、すぐに始められる仕事が多いという点です。特に単発のアルバイトを副業として選べば、労働した分だけすぐに収入が得られます。
労働形態は主にアルバイトになりますが、仕事の種類は豊富です。飲食店スタッフ・ショップ店員・デリバリースタッフ、あるいはアミューズメントパークの職員などさまざま。興味のあるジャンルから仕事を選ぶとよいでしょう。
オーナー系副業
オーナー系副業とは、店舗や企業を運営して事業を起こすタイプの副業です。自分でビジネスをするため、相応のリスクがあります。ですが、多くの場合そのリターンは大きいです。
オーナー系副業には2つのパターンがあります。1つは、自分の趣味を事業化するタイプです。例えば、ネイルサロンの経営やハンドメイド作品の販売などがこれにあたります。
もう1つは、オーナーや店員が常に現場にいなくとも経営が成り立つ事業のオーナーとなるパターンです。コインランドリー経営・パーキング事業・自動販売機ビジネスなどがこれにあたります。
副業の探し方
さて、副業はどこで見つければよいのでしょうか。現在、サラリーマンが副業を見つける際の経路は、一般公募・人間関係のつながり・マッチングサービスの3つが主流であるといわれています。
一般公募されている仕事なら、求人誌や求人サイトの募集に応募すれば副業を始められます。近頃では大手企業が副業として人材を募集している場合があります。人間関係のつながりを頼るのも、副業を見つけやすい方法です。
友人の事業に参加したり、知り合いから業務委託が受けられたなら、よい副業となるでしょう。しかし、仕事をもらえるようなつながりを持っていないという人は少なくないでしょう。そんな方には副業専門のマッチングサービスがおすすめです。
マッチングサービスに副業の希望条件を登録しておけば、サービス側で最適だと考えられる副業を探してくれます。自分で積極的に副業探しをする必要がないので、時間や手間がかかりません。最近では希望するジャンルに応じたマッチングサービスが登場しているので、気に入ったものに登録してみるとよいでしょう。
副業の選び方
サラリーマンの副業の選び方は何を基準にすればよいのでしょうか。副業を選ぶ際は「副業の目的」「自分の強み」「副業に使える時間」の3つを基準にすることをおすすめします。
目的
「副業の目的」が明らかになれば、自分にぴったりの副業が見つけやすくなります。サラリーマンが副業を探す場合「収入を増やしたい」「スキルアップしたい」「隙間時間を無駄にしたくない」といった目的で副業を探すことが多いようです。
強み
次に「自分の強み」を明らかにしましょう。目標と強みが合致するする副業を選べば、効率よく仕事をこなせる可能性が高まるからです。スキルや経験などを徹底的に棚卸してください。その中から自分の強みや長所を見つけ出しましょう。
時間
最後に「副業に使える時間」を明確にしましょう。副業に割ける時間によって、できることが変わってくるからです。例えば毎日1時間だけしか時間を割けないのであれば、労働系副業は難しいでしょう。しかし、ネット系副業や投資系副業であれば、成功する可能性が高いです。
おすすめの副業案件
副業の目的が収入を増やしたいことにあるのなら「スポットバイト」を探してみましょう。スポットバイトは働いた分だけ収益が得られます。近頃では短時間のスポットバイトを紹介するサービスも増えています。副業に十分な時間を確保できるのであれば「グループインタビュー」に参加するのもよいでしょう。
グループインタビューは一般的に報酬が高めに設定されているのでよい副業となります。なお、使える時間が短いのであれば「アンケート回答」の仕事がおすすめです。必要なプロフィールを登録するだけで、あとはスマートフォンさえあれば始められます。
スキルアップやキャリア育成のために副業を探しているのなら、投資系副業やオーナー系副業から自分に向いているものをピックアップしてみましょう。資産の運用知識や経営の知識は本業にも応用しやすいからです。スキルアップを考えていてIT系のスキルを持っているなら「スマホ向けアプリの製作」や「ウェブサービスの立上げ」を副業として検討するのもよいでしょう。
外国語に堪能なら「輸入ビジネス」を始めるのもおすすめです。これらの仕事は、時間的拘束が少なくノルマを課されることがありません。自分のペースで仕事をスタートできるので、時間があまりとれないサラリーマンであってもチャレンジできます。
要注意!サラリーマンが副業をする際に気を付けるべきポイント
サラリーマンがこれから副業を始めようとするときに、気を付けたい4つのポイントを以下に示します。
本業の就業規則に注意しよう
就業規則とはそれぞれの企業における労働条件や職務上の規則が定められた規則集です。副業を始める前には、就業規則において副業を認める旨が記載されているかチェックしましょう。
副業について規定していなかったり、副業禁止規定がありながら副業を始めると、後々に大きなトラブルとなる可能性があります。
本業に支障が出ないように注意する
副業に熱心になりすぎると本業に支障が出てしまうことがあります。1日の時間は誰もが24時間しかありません。副業はその24時間のなかからプライベートな時間を割り当てて行います。そのため、あまり副業に力を入れると、休息の時間を脅かし、体力や健康に影響がでる可能性があります。
また、本業のための時間に副業が食い込まないようにしなければなりません。本業とのバランスを取るためにも、副業をするなら必ずスケジュール管理を徹底しましょう。
所得の区分を把握しておく
所得は所得税法の定めによって10種類に分けられます。所得区分によっては経費が認められるので、副業をするときはその所得がどの区分にあたるのかをチェックしておきましょう。
サラリーマンの副業で経費が認められるのは、事業所得・不動産所得・雑所得の3つです。ただし、どのようなお金でも経費扱いできるわけではないので注意してください。
確定申告は忘れないように
副業で得られる収入が20万円を超えている場合や、2カ所以上の事業所から給与を得ている場合は、確定申告して1年分の所得税を確定しなければなりません。もし確定申告をしないで放置しておくと、税制上のペナルティが発生するおそれがあるので注意しましょう。
会社から源泉徴収票が発行されたなら、捨てないように保管してください。なお、副業における収入が20万円以下の場合、所得税の還付がないのであれば、確定申告の必要はありません。
副業解禁でサラリーマンの働き方がどう変わるのか?複業に取り組んだ場合の確定申告の必要性についてもそれぞれ確認しておきましょう。
まとめ
かつては、サラリーマンが副業をすることは大変珍しいことでした。しかし、21世紀の今では副業が社会に広がりつつあります。これからのニューノーマルな社会では副業が当たり前になるかもしれません。
サラリーマンの副業は5つのタイプに分かれています。サラリーマンが副業を探すのなら、副業の目的・自分の強み・副業に使える時間の3つを基準にして、5つのタイプの中から自分に向いている仕事を選ぶとよいでしょう。
副業は単に収益を増やすだけでなく、スキルアップやキャリアアップにつながる経験が得られる貴重な機会です。最適な副業で自分を磨き、将来に役立つ力を手に入れましょう。