人生の大部分を仕事に費やす私たちにとって、仕事にやりがいを感じることは重要なことだと感じます。
前回「自分に合った仕事」でもふれましたが、自分に合う仕事を見つけることで、やりがいを感じられる可能性が高くなります。ただ必ずしも自分に合う仕事がやりがいを感じる仕事だとは限りません。
仕事にやりがいを持つことでモチベーションが高まり、きっと成果も上がってくるでしょう。そして自分の成長を感じられるようにもなります。
しかし、自信を持って仕事に取り組むことができるようになる一方で、仕事にやりがいは必要ないという意見もあります。
ここでは仕事にやりがいがないと感じる時の特徴や理由、仕事にやりがいがあることの意義について考えてみたいと思います。
仕事にやりがいを持つことは大切ですが、仕事にやりがいを求め続けることが本当に必要なのでしょうか?
仕事にやりがいがないとはどういうことか?
仕事にやりがいがあることは、人生を豊かにする大切な要素の一つだと思います。ただ、現実には仕事にやりがいを感じられないこともたくさんあります。
そこで、「仕事にやりがいがない」とはどういうことか、「仕事にやりがいがない」と感じる時の特徴や理由について考えてみます。
仕事にやりがいがないと感じる時
仕事にやりがいがないとは、仕事に対して何の価値も感じない、あるいは楽しくないと感じている時のことでしょう。
一般的には、仕事にやりがいがないと感じる時は、その仕事が単調であったり、仕事から刺激が得られていないことが多いはずです。
職場の人間関係が悪かったり、自分の適性に合わない仕事をしていたりする場合もあるでしょう。
仕事にやりがいがないと感じる人の特徴
仕事にやりがいがないと感じる人の特徴としては、モチベーションが低く、仕事に対する興味や関心が乏しいことがあげられます。仕事に熱意や情熱がなく、自分の成長につながらないと感じていることが多いのではないでしょうか。
その他にも、仕事を終えた後に達成感や充実感を感じられず、時間が過ぎるのをただ待っているような気分になることがあります。また、仕事に興味を持てず、仕事に没頭している人を見ると自分との違いを感じてしまうこともあるでしょう。
また、働いている時間が長時間になると、プライベートとのバランスが取れずにストレスを抱えてしまう人も多いと思います。
仕事にやりがいがない理由
仕事にやりがいがない理由としては、職場の環境や文化が合わない、上司や同僚との関係性が悪い、能力やスキルが活かせないなど、さまざまなことが考えられます。
やりたいことと違う仕事をしているため、仕事そのものがつまらないと感じることもあるでしょう。感情を共有できる仲間がいないことが原因であることもあります。
仕事にやりがいがないと感じて仕事を辞めることを考えても、簡単には辞められずにますます仕事にやりがいを感じられなくなっている、というケースも少なくはないでしょう。
仕事にやりがいがなくても幸せになれる?
仕事にやりがいがあることは望ましいことではありますが、必ずしも幸せになるために必要とは限らないと思います。
ただ一方で、仕事にやりがいを見出せないことで、自分自身や周囲の人々に対してストレスを抱えることにつながりこともあります。
自分が何に興味があるのかを知る
日々の「幸せ」を感じるためには、まずは自分自身が本当に求めているものを知ることが大切です。仕事にやりがいを見出すためにも自分自身が何に興味を持っているのか?仕事を通じて何を実現したいのかを考えてみると良いと思います。
また自分自身の強みや好みを見つけ、それを活かせるような仕事を見つけることができれば、仕事にやりがいを感じることができるかもしれません。
仕事だけに限らず、趣味やボランティアなどにやりがいを感じることもあるため、視野を広げて多角的に考えることも必要でしょう。
仕事にやりがいを求めすぎることのデメリット
一方で、仕事にやりがいを求めすぎることはデメリットをもたらすこともあります。
以前にオモシゴカフェで題材にした「科学的な適職」では、”「好き」を仕事にしてはいけない”と紹介されています。
「好きなことを仕事にする人は本当に幸せか」というテーマでミシガン大学が2015年に行った大規模な調査から引用しています。それによれば、「適合派」の幸福度が高いのは最初だけ。1~5年のスパンで見た場合、幸福度・年収・スキルなどのレベルは「成長派」のほうが高いという結果が出ました。
社会人であれば誰もが知るところですが、実際の仕事は地味なことの積み重ねです。つまらない会議もあれば、経費精算もしなくてはいけないし、思わぬトラブルに巻き込まれることもある。
すると、適合派の場合、仕事に対する理想が高いために心が折れてしまう。モチベーションが下がれば、スキルも伸びません。対して、成長派は思い入れがないからこそ「仕事とはこういうものだ」と割り切って乗り切れる。
結果、離職率が低く、コツコツ仕事をこなせて、スキルが伸びる。人間はスキルが伸びると楽しくなってくるものなので、モチベーションが上がり、最終的には仕事が好きになります。
https://www.nomura.co.jp/el_borde/feature/0068/
やりがいを感じられないとストレスを感じてしまい、心身ともに疲れ果ててしまうことがあります。仕事にやりがいを求め過ぎるあまり、自分にとって本当に重要なことや他の人との関係性などを軽視してしまうこともあるでしょう。
仕事にやりがいを求めることは悪いことではないですが、それだけにこだわり過ぎないようにすることも大切です。仕事にやりがいがなくても幸せになるためには、自分自身が求めるものを知り、それを実現するために必要な働き方を見つけることを優先させたいところです。
やりがいを見出すことができれば素晴らしいですが、そうでなくても、自分自身の価値観に合った働き方を目指すことで、幸せな人生を送ることができるでしょう。
仕事のやりがいを見つけるためには?
無理に仕事にやりがいを探す必要はないと思います。関わる業界や働き方によってもやりがいの感じ方は人それぞれ異なるはずです。
やりがいを持ってイキイキと働いている人うぃ羨ましく感じたり、行動を真似るだけでなく、自分の興味や能力、ライフスタイルに合わせて働くことが大切でしょう。
最後に、やりがいが見つかる働き方のポイントを考えてみたいと思います。
自分自身を知る
仕事にやりがいを見つけるためには、自分自身をよく知り、自分に合った働き方を見つけることが重要です。まずは自分自身の価値観や興味関心、得意なことや弱点などを深く理解することから始めましょう。
自己分析を行うためには、自分自身に向き合う時間が必要です。一人で考えるのが苦手な場合は、友人や家族に話を聞いてもらうのも一つの方法です。また、自己分析には様々なツールや本が存在します。自分に合った方法を見つけ、自分自身を知ることができるようにしましょう。
さまざまな情報に触れる
まずは視界を広げて、さまざまな情報に触れることが大切です。業界や職種、企業の特徴など、自分が興味を持つ分野について深く知ることができれば、自分に合った働き方や仕事に出会うことができます。
インターネットや書籍、セミナーなどでの情報を収集の他にも、ボランティア活動や社外のサークルなどのコミュニティに参加することで仕事に対する価値観や考えが広がるでしょう。そのような場で、自分自身に合った仕事について考えることは有効なことでしょう。
まずは実践すること
自分に合ったやりがいを見つけるためには、実際に行動してみることが大切です。
学生であれば、興味のある仕事や業界でのアルバイトやインターンシップから始めてみましょう。社会人でも、今は複業やボランティアなどで興味のある仕事に関わることもできます。
そこで自分自身のやりがいを見つけることができれば、本格的にその道に進むことを考えることもできます。
ただし、やりがいを見つけるためには、成功体験だけでなく失敗体験も必要です。失敗した経験を通じて、やりがいや目標が見つかることもあります。また、自分に合わなかった仕事や働き方を経験することは、自分にとって正しい選択をするための貴重な経験となるでしょう。
自分の価値観に合った働き方を目指そう
仕事にやりがいを感じられることは素晴らしいことですが、全ての人が必ずしもやりがいを求める必要はないと思います。
自分の価値観に合った働き方を見つけ、自分自身が幸せだと感じられることが何よりも大切なはず。仕事のやりがいを見つけるために自分を無理に変える必要はありません。
自分自身が望む働き方で、自分を大切にして、幸せな人生を送ることが最も大切なことだと思います。
自分に合った働き方を見つけて、一歩ずつ、自分らしい輝きを手に入れましょう!